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2020 · 06 · 26 (Fri) 15:38

◆『猫と紅茶とあの人と』ベティ・ニールズ

◆『猫と紅茶とあの人と』ベティ・ニールズ(ハーレクイン文庫)
 ロンドンの病院に勤める理学療法士のクレアラベルは、ある日の帰宅中、足を踏まれて怪我をしてしまう。バスも行ってしまうし、踏んだり蹴ったりだ。そんな彼女に手を差し伸べてくれたのは、マルク・ファン・ボーゼルというオランダ人の医師だった。("The Course Of True Love" by Betty Neels, 1988)

 おすすめしていただいた作品です。Sさま、ありがとうございます!
 怪我の手当をしたヒーローのマルクは、次の日病院に現れ、優秀な整形外科医であることをヒロインのクレアラベルは知ります。少女マンガのような出会い方。
 そしてタイトルどおり、クレアラベルは二匹の猫を飼っています。
 すごいな、と思ったのは、彼女、その二匹の猫をつれて毎月実家に帰るのです。猫用のバスケットと自分のバッグを抱え、列車に乗って帰るってかなり大変じゃない(´ω`;)? 二匹がとても仲良しで、同じバスケットに入れてもトラブルが起こらないようだし、列車で騒ぐこともないようなんだけど、それでも猫二匹連れての移動は大変なはずです。だって猫だけで約10キロあるってことだよ! 猫用キャリーを二つ持つ場合だったらもっと大変だ! なんてタフなのかしら。本人の体格もいいみたいな描写もあるんですけどねえ。
 そんな時にさっそうとロールスロイスで現れ、駅まで乗せてってくれるなんて、それだけで惚れそうだな、と2キロのパソコン持っての電車移動もしんどかった私としてはつい思ってしまいました。しかも自宅で猫を飼っていて、扱いが達者なので猫たちはすぐに彼になつきます。
 とはいえ、そうやってしょっちゅう彼女の前に突然現れては、「紅茶飲みたい」と要求したり、「支度して。食事に行くよ」みたいなことを言ったりと、どういうつもりかわからないクレアラベルを振り回します。一見横柄な感じにも見えるのですが、彼女が支度している間、猫にごはんあげたり洗い物をしてくれるし、大人気ミュージカル(『スターライトエクスプレス』! なつかしい! アンドリュー・ロイド・ウェバーだったんだね)のチケットを取ってくれたりもするし、実家に車で送ってくれたりする。まあ、どう見てもマルクは好意を持って彼女に接していると周りには丸わかりなのですが、慣れていない彼女は戸惑うばかり。
 ヒロインもヒーローも真面目でまともだとこういう話運びになるのか、と久々のベティさんで思いました。しかし、途中であまりに起伏ないのもなんだな、と作者も思ったのか、やっかいなストーカー女を出したり、爆弾で理学療法科がぶっ飛ばされたり、と「えっ、けっこう過激やん(´Д`;)」という展開に。
 ラストで高所恐怖症のクレアラベルが、塔のてっぺんに一人取り残されて、「階段が降りられない〜(´;ω;`)」と泣いているところにマルクが助けに来るところで、なんだか知らないけど泣けてしまいました。全体的に伏線もない淡々とした話運びで、ラストもロマンチックとは程遠いのに。多分、私も高所恐怖症で、小学生の頃のトラウマを思い出したからかもしれない。学校の授業で消防署の火の見櫓に昇ったんだけど、降りる時階段で足がすくんで、壁伝いに這うようにしないと降りられなかったのですよね(´・ω・`)。
 そういうのを笑わないでいてくれるだけでも、だいぶポイント高い人です。しかも猫好きだもんね。猫も幸せになりそうでよかったよかった。
(★★★★)

最終更新日 : 2020-06-26

Comments







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興味が湧きました!

はじめまして。KAZUMAKIと申します。
とても興味深い内容でした。
ゆったりとしたストーリー展開の中にも、ハラハラする要素が出てくる物語、とても興味が湧きました!
また拝見させていただきます!
よかったら私のチャンネルもご覧になってください!
〈ライフハックサラリーマン〉
2020-06-27-12:32

KAZUMI https://www.youtube.com/channel/UCJsXpwY6IEK3UzTwWFKR1zw?view_as=subscriberURL [ 返信 ]

ありがとうございます

>KAZUMIさま?KAZUMAKIさま?
コメントありがとうございます!
またいらしてくださるとうれしいですー。
2020-06-28-14:35

三原 白 http://miharashiro.blog5.fc2.com/URL [ 返信 * 編集 ]

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2020-06-30-15:16

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三原 白

Re: 猫と紅茶とあの人と

>Sさま
コメントありがとうございます!
あのラストは不思議に泣ける何かがあるんでしょうか!? 他人にとって大したことでなくても、ヒロインにはおおごとですものね。そういう部分をすくうのがベティさんは上手なのかもしれません。
別ブログも読んでいただき、ありがとうございます。とてもうれしいです(´д`*)。
2020-07-02-14:09

三原 白 http://miharashiro.blog5.fc2.com/URL [ 返信 * 編集 ]