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●『黒き影に抱かれて』ローラ・キンセイル

●『黒き影に抱(いだ)かれて』ローラ・キンセイル(二見文庫)
 14世紀、イングランドの片田舎で気ままに暮らしていた17歳の少女エレナは、ある日自分がイタリアのモンテヴェルデ共和国の公位継承者であることを知る。それが明らかになると同時に、モンテヴェルデで権力を握るリアータ家との婚姻のため、エレナは祖国へと送り出される。だが、その途中で海賊アレグレートに船を襲われ、彼女は彼の島に囚われる。("Shadowheart" by Laura Kinsale,2004)



 今日は真夏のように暑かったのですが、そんな午後にこの本を読んでいたら、まるで夏休みの読書感想文のため、課題図書を読んでいるような気分になりました。
 いわゆる今時のヒストリカルロマンスって感じではなく、大河小説? 宗教っていうか、教会にこだわるあたりがまた……。ヒストリカルに宗教色は欠かせないものではあるけど、日本人である私が違和感を感じるほどの濃さは、普通ないんだよね。あんまりそういうのが強いと、キャラのメンタリティが理解できなくて、気持ちが離れがちになってしまう。
 現代的だと思うのは、ヒーローとヒロインのHOTシーンくらいでね。ネットではSな女王様ヒロイン(どうしても『女王様は17才!』みたいなタイトルが頭から消せない……orz)が話題だったりしたけど、表向きはどうあれ、ヒーローはヒロインの下僕だっていうのはよくわかった。性嗜好で表現するのが一番わかりやすいことは確かだし、別にどういうプレイが好きでもはっきり言ってどうでもよかったり。
 けど、ヒーローヒロインともにどうもピンと来なくて。もしかして王女ものだからですか!? やっぱ苦手なのかなあ。でも思い出したんだ。王女ものでもアイリス・ジョハンセンの『女王の娘』は大好きだったなあって──。
 まあとにかく、長いし甘くないし、もちろん萌えないし、読んでてちょっとつらかった……。つまらないってほどじゃないんだけど、うーん……。RITA賞を獲ったからとか、そういうのって本当に関係ないな、と思うよ。
(★★☆)
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tag : ヒストリカル 二見文庫 ★★☆

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    三原 白

    Author:三原 白
    本(主に海外ロマンス小説)の感想と、たまに映画の感想も書きます。ネタバレもありますので、ご注意ください。
    萌え重視であるため、心の狭い感想ばかりです。やや上から目線でもあります。
    評価は★★★★★が満点、★★★が標準点クリア。
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