2020 · 08 · 22 (Sat) 21:10 ✎
□『2分の1の魔法』"Onward" 2020(8/21公開)
魔法が廃れた世界で16歳の誕生日を迎えたエルフのイアン。彼が生まれる前に亡くなった父親から、死んだ人を24時間だけ生き返らせる魔法を贈られるが、途中で魔法の石が壊れ、父親は半分しか生き返らなかった。イアンは兄のバーリーとともに魔法の石を探しに旅立つ。(監督:ダン・スキャンロン 出演:トム・ホランド、クリス・プラット、ジュリア・ルイス=ドレイファス、オクタヴィア・スペンサー、他)
魔法が廃れた世界で16歳の誕生日を迎えたエルフのイアン。彼が生まれる前に亡くなった父親から、死んだ人を24時間だけ生き返らせる魔法を贈られるが、途中で魔法の石が壊れ、父親は半分しか生き返らなかった。イアンは兄のバーリーとともに魔法の石を探しに旅立つ。(監督:ダン・スキャンロン 出演:トム・ホランド、クリス・プラット、ジュリア・ルイス=ドレイファス、オクタヴィア・スペンサー、他)
五ヶ月ぶりに映画館へ行きました!
五ヶ月前に見たのは、『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY』──この映画、かなりギリギリの公開だったね。約二週間後に緊急事態宣言でしたから。『2分の1の魔法』はほんとは3/13公開だったんだけど、延期になって夏休みの終わりにやっと公開。
映画館は、当たり前だけどいろいろとコロナ対策していました。席は一つずつ開けて、見ている間もマスク着用、チケットのモギリもなくなりました。でも、席の一つ飛ばしって実はけっこう見やすい……。前の席の頭も邪魔にならないし(シネコンは基本的にほとんど邪魔にならないけど、まれにあります)、間の席は荷物置きにできる。家族と見に行っててもまるで一人で来ているような感覚になって、映画にも集中できます。映画館からすると満席にできなくて大変なんだけどねえ(´・ω・`)。
映画は、かつて魔法が当たり前にあった世界が舞台です。魔法は人々の役に立っていたけれど、習得するのが難しく、科学の発展とともに廃れてしまった。人間じゃなくても楽に流れるものなのね(´ω`;)。
父親には魔法の才能があったらしく、イアンの誕生日に母親が魔法の杖と呪文が書かれたメモを渡してくれる。魔法オタクで周りから「厄介者」と言われている19歳の兄バーリーが呪文を唱えるも何も起こらない。ところがイアンが唱えると、父親はみるみる足元から甦ってきて──半分まで来たところで杖の魔法の石が砕けてしまう。24時間以内に上半身を蘇らせるためには新しい魔法の石が必要という兄の助言に従って、イアンは旅に出る。
イアンは気弱で自信がなく、それが邪魔して魔法の才能をうまく生かすことができない。兄とは仲はいいけれど、最近はどうも周囲から浮いている彼の弟であることをつい「恥ずかしい」と思ってしまう。魔法オタクであることをバカにされたり、時代遅れのことに執着しすぎてあきれられてるんだよね。
確かにバーリーはガサツだし、猪突猛進すぎるし、思春期のイアンをうまく慮ることができない。最初は大人ほど彼にイライラするかもしれないね。「いるよね、こういうめんどくさい身内って(´д`;)」みたいな感じ。
ただ話が進んでいくうちに、この物語は実は、イアンではなくバーリーの物語であるとわかってくる。イアンは会ったことのない父親に会いたい一心で行動するんだけど、ではバーリーは? 死んだ父親に、彼も会いたいと思っているのではないの? 父親にあった魔法の才能が、自分ではなくイアンにしかなくても平気なの? 魔法の石を探す旅は、自分の知識を試すためのものでは?
見ている間はつい忘れてしまっていたけど、ラストでバーリー自身も父親を失った時はまだ3歳の子供だった、ということに思い出す。寂しかったのはイアンだけではなく、父の思い出があったバーリーの方がずっとその気持ちは強く、それでも幼いなりにお兄ちゃんとして、そしてお父さん代わりとしてがんばってきた彼が報われるという幕切れはとてもよかった。そこも泣けたけど、エンディングに流れたスキマスイッチの『全力少年』の歌詞聞いてまた泣いてしまった。もう、超ベタで! 恥ずかしいほどベタなんですけど!
ていうか、この物語自体が非常にベタというか、正統派子供向け映画でね! 変な生き物がたくさん出てきて楽しいし、下半身だけのお父さんもお茶目でおかしいし、お話もわかりやすくてシンプルだし。もう夏休みも終わり──というか、あったのかなかったのか、という感じでもありますが、残り少ない夏に子供と何か映画を見ようか、という時にはぜひ。ドラえもんもいいですけどね!
ちなみに吹替版を見たのですが(昼間の上映はほぼそうだよね(´・ω・`))、イアンとバーリー役の志尊淳と城田優は、キャスト聞いた時から特に不安はなく、期待通りでした。お母さん役は「あれ、この声聞いたことある、でもプロの声優さんじゃない──!」と思いながら見てたら、ハリセンボンの近藤春菜だった! ちゃんとお母さんしてた。
(★★★★)
五ヶ月前に見たのは、『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY』──この映画、かなりギリギリの公開だったね。約二週間後に緊急事態宣言でしたから。『2分の1の魔法』はほんとは3/13公開だったんだけど、延期になって夏休みの終わりにやっと公開。
映画館は、当たり前だけどいろいろとコロナ対策していました。席は一つずつ開けて、見ている間もマスク着用、チケットのモギリもなくなりました。でも、席の一つ飛ばしって実はけっこう見やすい……。前の席の頭も邪魔にならないし(シネコンは基本的にほとんど邪魔にならないけど、まれにあります)、間の席は荷物置きにできる。家族と見に行っててもまるで一人で来ているような感覚になって、映画にも集中できます。映画館からすると満席にできなくて大変なんだけどねえ(´・ω・`)。
映画は、かつて魔法が当たり前にあった世界が舞台です。魔法は人々の役に立っていたけれど、習得するのが難しく、科学の発展とともに廃れてしまった。人間じゃなくても楽に流れるものなのね(´ω`;)。
父親には魔法の才能があったらしく、イアンの誕生日に母親が魔法の杖と呪文が書かれたメモを渡してくれる。魔法オタクで周りから「厄介者」と言われている19歳の兄バーリーが呪文を唱えるも何も起こらない。ところがイアンが唱えると、父親はみるみる足元から甦ってきて──半分まで来たところで杖の魔法の石が砕けてしまう。24時間以内に上半身を蘇らせるためには新しい魔法の石が必要という兄の助言に従って、イアンは旅に出る。
イアンは気弱で自信がなく、それが邪魔して魔法の才能をうまく生かすことができない。兄とは仲はいいけれど、最近はどうも周囲から浮いている彼の弟であることをつい「恥ずかしい」と思ってしまう。魔法オタクであることをバカにされたり、時代遅れのことに執着しすぎてあきれられてるんだよね。
確かにバーリーはガサツだし、猪突猛進すぎるし、思春期のイアンをうまく慮ることができない。最初は大人ほど彼にイライラするかもしれないね。「いるよね、こういうめんどくさい身内って(´д`;)」みたいな感じ。
ただ話が進んでいくうちに、この物語は実は、イアンではなくバーリーの物語であるとわかってくる。イアンは会ったことのない父親に会いたい一心で行動するんだけど、ではバーリーは? 死んだ父親に、彼も会いたいと思っているのではないの? 父親にあった魔法の才能が、自分ではなくイアンにしかなくても平気なの? 魔法の石を探す旅は、自分の知識を試すためのものでは?
見ている間はつい忘れてしまっていたけど、ラストでバーリー自身も父親を失った時はまだ3歳の子供だった、ということに思い出す。寂しかったのはイアンだけではなく、父の思い出があったバーリーの方がずっとその気持ちは強く、それでも幼いなりにお兄ちゃんとして、そしてお父さん代わりとしてがんばってきた彼が報われるという幕切れはとてもよかった。そこも泣けたけど、エンディングに流れたスキマスイッチの『全力少年』の歌詞聞いてまた泣いてしまった。もう、超ベタで! 恥ずかしいほどベタなんですけど!
ていうか、この物語自体が非常にベタというか、正統派子供向け映画でね! 変な生き物がたくさん出てきて楽しいし、下半身だけのお父さんもお茶目でおかしいし、お話もわかりやすくてシンプルだし。もう夏休みも終わり──というか、あったのかなかったのか、という感じでもありますが、残り少ない夏に子供と何か映画を見ようか、という時にはぜひ。ドラえもんもいいですけどね!
ちなみに吹替版を見たのですが(昼間の上映はほぼそうだよね(´・ω・`))、イアンとバーリー役の志尊淳と城田優は、キャスト聞いた時から特に不安はなく、期待通りでした。お母さん役は「あれ、この声聞いたことある、でもプロの声優さんじゃない──!」と思いながら見てたら、ハリセンボンの近藤春菜だった! ちゃんとお母さんしてた。
(★★★★)
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最終更新日 : 2020-08-23