2022 · 11 · 30 (Wed) 21:12 ✎
ひーひー言いながら仕事をしています……。
今年は秋が長かったですね。季節の変わり目が12月に食い込みそう。12月って、実は苦手な月なのです。理由は複合的なのですが、歳を取ると師走は特に身体に堪える(´ω`;)……。
さて、そんな中クリスマスシーズンに入りまして、それ系の映画とか短編が配信になっていたりします。いや、もちろんそうじゃないのも。
いくつか見た中でダントツに楽しいクリスマスものだったのは『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー ホリデー・スペシャル』(ディズニープラスで配信中)。元気のないピーターを心配したマンティスが、地球のクリスマスのようにプレゼントを贈ろうと思い立つ。ドラックスとともにその「完璧な贈り物」を探し回る、という物語です。45分の短編ですが、全編明るく笑えて、でも最後ホロリとするという、クリスマスものの伝統をちゃんと守ってる! ジェームズ・ガンなのに! いや、ジェームズ・ガンだからか。こういう演出、妙にうまいのよね。
あとは『マンダロリアン』グローグー関係のショートアニメを二つ。一つは『禅:グローグーとマックロクロスケ』。これはディズニープラスでしか見られない、なんとスタジオジブリとのコラボアニメです。
でも私のおすすめは、レゴのこれね。
レゴのグローグーは他にもあって、どれもとってもかわいい(´∀ ` )。
大好きな『魔法にかけられて』の続編『魔法にかけられて2』(ディズニープラスで配信中)も見ました。クリスマス映画と銘打っていないけど、この時期の配信と内容から、ファミリークリスマスにうってつけ。これはあとで別記事にします。
そして、クリスマスに関係なく、一番よかったのは『キャシアン・アンドー』シーズン1。続きはそれについて。ネタバレはないつもりですが、ある程度ラストに触れているので、気になる人は避けてください。
今年は秋が長かったですね。季節の変わり目が12月に食い込みそう。12月って、実は苦手な月なのです。理由は複合的なのですが、歳を取ると師走は特に身体に堪える(´ω`;)……。
さて、そんな中クリスマスシーズンに入りまして、それ系の映画とか短編が配信になっていたりします。いや、もちろんそうじゃないのも。
いくつか見た中でダントツに楽しいクリスマスものだったのは『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー ホリデー・スペシャル』(ディズニープラスで配信中)。元気のないピーターを心配したマンティスが、地球のクリスマスのようにプレゼントを贈ろうと思い立つ。ドラックスとともにその「完璧な贈り物」を探し回る、という物語です。45分の短編ですが、全編明るく笑えて、でも最後ホロリとするという、クリスマスものの伝統をちゃんと守ってる! ジェームズ・ガンなのに! いや、ジェームズ・ガンだからか。こういう演出、妙にうまいのよね。
あとは『マンダロリアン』グローグー関係のショートアニメを二つ。一つは『禅:グローグーとマックロクロスケ』。これはディズニープラスでしか見られない、なんとスタジオジブリとのコラボアニメです。
でも私のおすすめは、レゴのこれね。
レゴのグローグーは他にもあって、どれもとってもかわいい(´∀ ` )。
大好きな『魔法にかけられて』の続編『魔法にかけられて2』(ディズニープラスで配信中)も見ました。クリスマス映画と銘打っていないけど、この時期の配信と内容から、ファミリークリスマスにうってつけ。これはあとで別記事にします。
そして、クリスマスに関係なく、一番よかったのは『キャシアン・アンドー』シーズン1。続きはそれについて。ネタバレはないつもりですが、ある程度ラストに触れているので、気になる人は避けてください。
ディズニープラスで配信中のスター・ウォーズのドラマ『キャシアン・アンドー』、シーズン1まで見終わりました。シーズン2は再来年? とか。
『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』で描かれたデス・スター設計図を盗み出しレイア姫に届ける(届いたあとの話が『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』)、という使命を担っていた反乱軍スパイ、キャシアン・アンドー。彼がまだ反乱など微塵も考えていない頃から始まるドラマです。この作品のクリエイターであるトニー・ギルロイは、『ローグ・ワン』の脚本も書いています。
反乱軍も組織されていない時期ですから、そののろしに火種をくべようと暗躍する人たちも同時に描かれます。『ローグ・ワン』などにも出てくるキャラクターもいますが、多くは無名の人たち。そんな人々を虐げ、奴隷のように搾取する帝国の描き方が、歴史に数々見る独裁国家そのもの。フォースがなくても権力という闇に侵されていく帝国側の人間も丁寧に、胸糞悪いくらいリアルに描いていきます。
そう、かなり丁寧なので、特に最初のうちは物語の進みがゆっくりだった……。そして、非常に陰鬱で、冷徹。温かさや柔らかさというものがないのか! ……ないよな(´・ω・`)、というくらいカッチカチに硬く冷たい。けなげなドロイド、B2EMO(ビー)だけが一服の清涼剤……。
しかし、そのように余裕のない世界、切羽詰まった状況をなんとかしたいと努力する人、努力したくても今は見て見ぬふりしかできない人、目の前のことで精一杯の人、様々な理由で途中で挫折する人、そして「自分には関係ない」と徹底的に逃げる人をこれまた丁寧に描いていく。
キャシアンは実は、「逃げる人」なのです。
なぜなら、回想シーンでその理由が察せられる。子供の頃、自ら選んだあることによって、家族と離れ離れになってしまう。彼はそれをずっと後悔していて、以降はきっと自分の意志はほとんどなく、なりゆきにまかせて行動していたんだと思う。自分で何かを選ぶことはせず、何かまずいことがあれば逃げる。それで生き残ってきた人なのです。ただ、その「生き残る」という気持ちが非常に強く、やることに迷いがない(たとえそれが殺しであっても)。その原動力も、幼少期の経験に基づいていると思う。
だからこそなのか、その「なりゆき」がなぜか帝国側にダメージを与えるような結果を引き起こしてしまう。まさにのろしの火種となるのは、彼自身なのです。暗く冷たいドラマの中で、そこだけが熱い。彼に影響を受けていく脇役たちがまたいいんだよなあ。特にステラン・スカルスガルドとアンディ・サーキスのおじさん二人。10話は二人の演技に感動必至です。
シーズン1のラスト12話で、キャシアンは再び「選ぶ」ことを望む。子供の頃以来、秘めていた自分の意志で。最終話に原題 "Andor" のもう一つの意味がわかるのですが、それが彼のこれまでの後悔を払拭する決定打になるのです。
『マンダロリアン』が意外なほど温かく楽しいエンタメだったことを考えると、それの対極にあるのが『キャシアン・アンドー』──徹底的に硬派なポリティカルスリラーという、これもまたスター・ウォーズシリーズとしては意外なドラマです。「どちらが好きか」と問われれば『マンダロリアン』と答えよう(グローグーのかわいさには抵抗できない)。しかし「どちらが面白いか」と問われれば『キャシアン・アンドー』と答えるしかない。そんなドラマです。ただしほんとに暗いよ(´∀ ` ;)!
見られる環境にある方はぜひ。そして最終話はクレジット最後まで絶対見てね!
ところで今知ったんだけど、トニー・ギルロイって『ボーン・アイデンティティー』の脚本の人だったのね! そりゃ私好きだわ(゚д゚)!
『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』で描かれたデス・スター設計図を盗み出しレイア姫に届ける(届いたあとの話が『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』)、という使命を担っていた反乱軍スパイ、キャシアン・アンドー。彼がまだ反乱など微塵も考えていない頃から始まるドラマです。この作品のクリエイターであるトニー・ギルロイは、『ローグ・ワン』の脚本も書いています。
反乱軍も組織されていない時期ですから、そののろしに火種をくべようと暗躍する人たちも同時に描かれます。『ローグ・ワン』などにも出てくるキャラクターもいますが、多くは無名の人たち。そんな人々を虐げ、奴隷のように搾取する帝国の描き方が、歴史に数々見る独裁国家そのもの。フォースがなくても権力という闇に侵されていく帝国側の人間も丁寧に、胸糞悪いくらいリアルに描いていきます。
そう、かなり丁寧なので、特に最初のうちは物語の進みがゆっくりだった……。そして、非常に陰鬱で、冷徹。温かさや柔らかさというものがないのか! ……ないよな(´・ω・`)、というくらいカッチカチに硬く冷たい。けなげなドロイド、B2EMO(ビー)だけが一服の清涼剤……。
しかし、そのように余裕のない世界、切羽詰まった状況をなんとかしたいと努力する人、努力したくても今は見て見ぬふりしかできない人、目の前のことで精一杯の人、様々な理由で途中で挫折する人、そして「自分には関係ない」と徹底的に逃げる人をこれまた丁寧に描いていく。
キャシアンは実は、「逃げる人」なのです。
なぜなら、回想シーンでその理由が察せられる。子供の頃、自ら選んだあることによって、家族と離れ離れになってしまう。彼はそれをずっと後悔していて、以降はきっと自分の意志はほとんどなく、なりゆきにまかせて行動していたんだと思う。自分で何かを選ぶことはせず、何かまずいことがあれば逃げる。それで生き残ってきた人なのです。ただ、その「生き残る」という気持ちが非常に強く、やることに迷いがない(たとえそれが殺しであっても)。その原動力も、幼少期の経験に基づいていると思う。
だからこそなのか、その「なりゆき」がなぜか帝国側にダメージを与えるような結果を引き起こしてしまう。まさにのろしの火種となるのは、彼自身なのです。暗く冷たいドラマの中で、そこだけが熱い。彼に影響を受けていく脇役たちがまたいいんだよなあ。特にステラン・スカルスガルドとアンディ・サーキスのおじさん二人。10話は二人の演技に感動必至です。
シーズン1のラスト12話で、キャシアンは再び「選ぶ」ことを望む。子供の頃以来、秘めていた自分の意志で。最終話に原題 "Andor" のもう一つの意味がわかるのですが、それが彼のこれまでの後悔を払拭する決定打になるのです。
『マンダロリアン』が意外なほど温かく楽しいエンタメだったことを考えると、それの対極にあるのが『キャシアン・アンドー』──徹底的に硬派なポリティカルスリラーという、これもまたスター・ウォーズシリーズとしては意外なドラマです。「どちらが好きか」と問われれば『マンダロリアン』と答えよう(グローグーのかわいさには抵抗できない)。しかし「どちらが面白いか」と問われれば『キャシアン・アンドー』と答えるしかない。そんなドラマです。ただしほんとに暗いよ(´∀ ` ;)!
見られる環境にある方はぜひ。そして最終話はクレジット最後まで絶対見てね!
ところで今知ったんだけど、トニー・ギルロイって『ボーン・アイデンティティー』の脚本の人だったのね! そりゃ私好きだわ(゚д゚)!
[Tag] * 小説と映画以外のエンタメ雑感
最終更新日 : 2023-03-29