Top Page › 今でも読めるロマンスの名作 › ●『野に咲く白薔薇』トーリ・フィリップス(再掲)

2023 · 04 · 27 (Thu) 21:05

●『野に咲く白薔薇』トーリ・フィリップス(再掲)

●『野に咲く白薔薇』トーリ・フィリップス(ハーレクイン)
 アリシアは7歳の時に伯爵家の三男トーマスと婚約をする。亡きエドワード王の庶子である彼女を守れる男と見込んで、養父が選んだのだ。十年後、美しく成長したアリシアが再びトーマスの前に現れる。だが彼は、彼女と養父を置き去りにして飼い犬たちと森へ逃げてしまう。("The Dog Knight" by Tori Phillips, 1998)
・〈キャヴェンディッシュ家〉シリーズ第3作

 初掲載は2009年3月21日
 この〈キャヴェンディッシュ家〉シリーズのメインはこの作品のヒーローの息子たちなんですけど、結局お父さんの話が一番面白かった気がします。犬好きな人なのもいいです。シリーズ他のものを読んでなくても大丈夫。

 これも前から読んでみたいと思っていた作品ですが、何で読みたかったのかすっかり忘れていました。
 読み始めてわかった。おお……初恋の女の子を前にして、緊張から逃げちゃううぶなヒーロー。美丈夫だけど、無口で口下手。剣の扱いは慣れていても、女性のことはわからない。そう、彼は童貞だったのです(´∀`)。
 何だかすごくかわいらしいお話でしたよ。情熱的なラブレターを出しても本人とわかってもらえなかったり(ちゃんと署名しろよ)、初夜の様子を妄想しすぎて妹にチェスで負けたり、ずっと年下の従者から偉そうにアドバイスされたり。ヒーロー、ヘタレすぎ。ヘタレ好きとしては、かなり萌える男だ。
 悪役の義姉も、わかりやすくて笑える。ていうか、単なるバカだった。こういう人って、どうして「自分が一番賢い」って思えるんだろうなあ。だからバカなんだけど、そのめげない根性は感心するほどだ(´∀`;)。
(★★★★)

最終更新日 : 2023-04-27

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