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2009 · 08 · 28 (Fri) 14:16

●『星に永遠の願いを』アイリス・ジョハンセン

●『星に永遠(とわ)の願いを』アイリス・ジョハンセン(二見文庫)
 11世紀末のイングランド。凶兆だと人々から恐れられる彗星があふれる夜空を見上げて、癒し人のブリンは喜びに震えた。ノルウェー王の庶子で戦士のゲージは、同じ彗星を見上げながら、それを自分の紋章にしようと思い立つ。ノルマンディー公とともにイングランドに攻め入ったゲージは、大怪我を負った親友をブリンの手に託す。("Midnight Warrior" by Iris Johansen,1994)

 前半はすごく、すっごくよかった。読みかけで寝たら、夢にまで見るほど。
 ヒーローが特にいい。ヒロインを前にすると、身につけた如才なさも洗練された物腰も冷静な思考も全部ぶっ飛んでしまう。彼女に近寄る男には全員「コロス」みたいな視線を送り、看病してもらっている寝たきりの親友にすら嫉妬の炎メラメラ。ヒロインに対する独占欲は、通常の3倍は確実にありますな。何しろ彼の紋章は“赤い彗星”だからね!
 が、後半になってくると、ヒロインの頑なさが悪目立ちしてくる。前半はヒーローに負けない気の強さが小気味よかったけど、ヒーローが自分の気持ちを自覚(本人の心理描写はないし、はっきりとは言ってないけどバレバレ)してからは、認めない彼女の思い込みの激しさや視野の狭さを感じられて、独り相撲みたいに見えちゃった。一人で重荷を全部背負わなければならない、という使命を少しでも楽にしてあげよう、とヒーローだけじゃなく、周りも思っているのに、全然目に入ってない。何でもかんでも自分でどうにかしようとする女は、一つ間違うと痛い女だよね……(´∀`;)。
 ジョハンセンのヒロインらしいと言えばそうなんだけど……うーん、何だか惜しい作品だったー。前半とヒーローがすごくよかっただけに、とっても残念っ(>_<。)。
(★★★☆)

最終更新日 : -0001-11-30

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