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●『シャーブルックの花嫁』キャサリン・コールター

●『シャーブルックの花嫁』キャサリン・コールター(MIRA文庫)
 1803年。ノースクリフ伯爵家の当主ダグラスは、国一番の美女メリサンドとの婚礼を前に、軍部からの命令でフランスへ渡る。またいとこのトニーを花婿代理にして式を挙げさせれば、任務後には美しい妻と新婚生活が送れる、と思っていたのに、帰ってきて妻と名乗ったのは、見知らぬ娘。トニーと駆け落ちしたメリサンドの妹、アレクサンドラだった。("The Sherbrooke Bride" by Catherine Coulter,1992)



 いつもなら、読み終わってすぐに感想を書くのですが、何だろうこの作品……どう書いたらいいのかしばらくわからなかった。
 いや、面白かったですよ。面白かったけど……これも『夜の炎』並にロマンスじゃないんじゃないか、と思ったよ。いや、正反対に、ですが。ラブコメ? いや、むしろただのコメディ?
 ヒロイン、やはり虐待されます(言葉でだけど)。しかもヒーローに。こういうヒーローはダイアナ・パーマーの作品でだいぶ慣れてる、と思っていたのですが、こいつは本当にガキで、気に入らないものが目の前に出されたものだから、もう思いっきりヒロインに当たり散らすわけです。自分が望んでいたのは美しいメリサンドで、こんな地味な娘じゃない! と。
 まあ、確かに途中で横取りしたのはまたいとこのトニーであるし、いくら彼が「お前ではメリサンドは扱えない」と言ったって、納得はしないよね。その言葉が嘘じゃないって周囲はわかってるみたいだけど。メリサンドは美しいだけの頭空っぽなわがまま娘で(漢字が読めないアホの子みたいなんだよ)、でもそれがいいと言うトニーは明らかにマニアだ。
 子供の頃、かわいいモヘアのとっくり(^^;)セーターが欲しくて、ねだったことを思い出しましたよ。母親から、
「首がチクチクするから、すぐ着なくなるよ。違うのにしなさい」
 と言われたけど、それでもどうしても欲しくて、買ってもらいました。そしたら、母親の言ったとおり、チクチクが我慢ならず着なくなってしまった。メリサンドがモヘアのセーターだとすれば、ヒーローは私。そして、チクチクなんか全然気にならない人がトニー。母親が代わりにすすめてくれた地味だけど着心地のいいセーターがヒロイン。
 地味なセーターを着せられてふてくされる小学生のようにヒロインをいじめ続けるヒーローですが、意外にもその素材のよさに驚く。しかも、彼は突如として自分のフェチシズムに目覚める。ヒロインの胸を見たとたんに理性が崩壊。なるほど、ネットで「おっぱい星人」と言われる所以がようやくわかったよ……(´∀`;)。
 好きな子をいじめる小学生みたいでもあるのですが、どちらかというと身体から始まる関係みたいな感じだった。ヒロインの胸の虜になってしまった自分を叱りつけ、欲望以外の感情を拒絶するヒーローの必死さがおかしい。それを口に出しちゃうから、ヒロインは傷つくわけです。「きみのせいだ」とか言うし、ヒロインの愛の告白も力いっぱい否定。まさに鬼畜! けど、ヒロインの胸を見ると負けてしまう。バカなんじゃないかって思ったよ(´∀`)。しかも、変態くさいし。
 ヒロインはずっとヒーローのことを愛してきたので、とてもけなげなんだけど、その割にはどんどん強くなって、容赦なく反撃もします。一番笑えたのも彼女が叫んだこの言葉。

「わたしは明日、夫とパリへ行きます!」

 何度読んでもツボに入るんですが。笑うところは「メルド」じゃないだろヘザリントン、と思ったですよ。
 他にもさりげなくひどいことがたくさん書いてあるのですが、基本的に笑いにコーティングされていて、そんなにどぎつくありません。悪役のキャラクターも変だし、脇役もみんないい。
 久々に愛ある鬼畜変態ヒーローが読めて楽しかったです。こんな夫でいいのかヒロイン、とも思いますけどね(´∀`)。でも、とても幸せそうなバカッブル。
(★★★★)
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tag : ヒストリカル MIRA文庫 ★★★★

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    三原 白

    Author:三原 白
    本(主に海外ロマンス小説)の感想と、たまに映画の感想も書きます。ネタバレもありますので、ご注意ください。
    萌え重視であるため、心の狭い感想ばかりです。やや上から目線でもあります。
    評価は★★★★★が満点、★★★が標準点クリア。
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