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●『見つめずにいられない』スーザン・イーノック

●『見つめずにいられない』スーザン・イーノック(二見文庫)
 イングランドの片田舎の屋敷でひっそりと働くマディの生活は、主人の甥であるウェアフィールド侯爵クインの来訪によって一変した。自分を嫌う態度を隠しもしないマディに、クインは興味を持つ。彼女には何か秘密があるようだ。("By Love Undone" by Suzanne Enoch,1998)



 今まで読んだロマ本の中で、一番アホなヒーローだと思いました。
 彼のことを端的に表す文章が弟のセリフにあったので引用。

「兄は自分のために用意された人生に、至極満足していた──いままでは。まわりを見渡してみることもなかった。マディ、その手のことに関して、兄は赤子同然と思っておいたほうがいい」

 赤子同然! こんなにも何も考えてこなかった男って初めてだな3歳児くらい? と思っていたのに、まさかの弟からの「0歳児」認定! 確か本当の歳は30だと思いましたが。
 ということで、ヒーローのクイン坊や、はじめてのおつかいの巻。いや、0歳児ではおつかいにも行けないな。ヒーローのくせにモタモタしてばかりで、実は何もいいところがありません。人を見る目もないし(幼なじみでもある婚約者の本性も見抜けず)、自分の判断がすべて正しいと思っている。それは、お貴族さまである彼に対して誰も逆らってこなかったから、とは思いもしない。つまり、恐ろしくボンクラです。唐変木? マヌケ? KYと言ってもいい(^^;)。
 人生経験も洞察力もある弟の方が絶対にいいのに、と思うんだけど、ヒロインは顔がいいだけのアホの子が好きなんだよね。やることなすこと「うまくできた」と自画自賛するだけで、全部裏目に出てることにも気づかず。ヒロインは美しく頭もよく、気立ても最高だし、毒舌やユーモアも一流なんだよ。かつては自分もヒーローと同じアホの一員(実はお貴族さまだったのです)であったとわかった時点で、自分の力だけで生まれ変われるくらい精神的にも強い。
 なのになぜ! こんなアホを選ぶ!?
 以前、ダイアナ・パーマーの作品を読んだ時、
「もしかしてヒロインは、このどうしようもないヒーローを救うため神から遣わされた天使かもしれない──」
 と思ったことがあります。ドアマットぶりがあまりにも痛ましかったのでしょう。クイン坊やはアホなだけで性格はそんなに悪くないので、ヒロインをドアマットにはしない(ていうか、そんなにやわじゃない)のですが、それにしても出来が悪すぎるので、こう思っても不思議はないはず……orz
 まあ、「出来の悪い子ほどかわいい」という言葉がありますからね。最後はヒーローにもいくらか知恵がつき、自分のやるべきことがわかってちゃんと行動したし。まるで、ゴリラやチンパンジーとの初めての意思疎通ドキュメンタリーを見ている気分になりました……(´∀`;)。
 とまあ、いろいろ言いましたけど──面白かったですよ。ええ。一気読みでしたよ。イーノック、『奪われたキス』しか読んでなかったけど、他のも読みたくなった。
(★★★★)
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tag : ヒストリカル 二見文庫 ★★★★

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    本(主に海外ロマンス小説)の感想と、たまに映画の感想も書きます。ネタバレもありますので、ご注意ください。
    萌え重視であるため、心の狭い感想ばかりです。やや上から目線でもあります。
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