Top Page › 読書の感想 › リンダ・ハワード › ◆『裏切りの刃』リンダ・ハワード

2009 · 09 · 19 (Sat) 22:54

◆『裏切りの刃』リンダ・ハワード

◆『裏切りの刃(やいば)』リンダ・ハワード(ハーレクイン)
 婚約を二回も破棄したテッサが、ようやくめぐりあったブレット。強引で男性的な魅力あふれる彼にテッサは夢中になるが、初めて結ばれた翌日、彼女は逮捕される。勤めている会社の金を横領した容疑で──。ブレットは極秘にそのことを調査していた本社の人間だったのだ。("The Cutting Edge" by Linda Howard,1985)

 お休み、と言いながら、ヒマつぶしに本を読むことしかできない状況に追い込まれて、一冊読破。
 ヒーローの調査によって、ヒロインが犯人であるとの証拠が出てきたので、彼自身が告発した、というお話です。「プロポーズしようと思ってた女に裏切られた!」とヒーロー怒り心頭ですが、もちろんヒロインのしわざではありません。
 リンダ・ハワードの話にしては、ヒロインがちょっと天然入ってる感じです。1985年の作品だし、平凡で幸せだった女性が理不尽な暴力などにさらされて変わっていく、というリンダ節とも言える作品の走りなのかも、と思ったのですが、この作品では「変わっていく」ほどではありません。告発したのがヒーローですから、彼が彼女を信じなかったことをどう悔いるか、彼女に植え付けてしまった不信感をどう取り除くか、というのが中心。
 とはいえ、ヒーローが反省してるかしてないかより、不当逮捕というのにひっかかって、後半は気持ちが離れてしまった。いや、ストーリーの展開上、こういうのはよくあることなのですが、これも立派な暴力でね。無実なのに、やっていないと訴えても信じてもらえない、というのは、説明するのは難しいのですが、恐怖に近いものであるらしいし、精神的にもかなりダメージがある。人権を剥奪する行為なんだからね。ヒロインを愛しているならなおさら、慎重にならないといけない問題だと思うんだよ。
 けど、逮捕させたのは完全にヒーローの腹いせだし。頭のすみっこで「もし無実だったら」とは思わなかったのか。「無実であってほしい」と思うのなら、告発する前に彼女を問いつめるよな。それもしないで、そのあと「刑務所に入れられないようにしなきゃ」と焦っても、恩を売ってるようにしか見えない。
 それもこれも「君のことになると冷静な判断が下せないんだ」とか開き直りそうですが、そういう問題じゃないんだよなー(-"-;)。
(★★☆)

最終更新日 : -0001-11-30

Comments







非公開コメント