09
1
2
3
4
5
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
   

▼『夏の恋はミステリアス』エリザベス・ローウェル

▼『夏の恋はミステリアス』エリザベス・ローウェル(MIRA文庫)
 馬術選手のレインは、オリンピックに出場するため、ロサンゼルスへやってきた。耐久競技コースの下見に丘陵を一人で歩いている時、背後から襲われ、地面に組み伏せられる。彼の名前はコード・エリオット。オリンピックのテロ対策のために政府から送り込まれた諜報員だった。("Remember Summer" by Elizabeth Lowell,1984)



 何だかぼやんとした印象しか残らず……(´-ω-`)。
 ヒロインのレインは、自分のことをだいぶ低く見ていますが、実際は政府要人の娘で、オリンピックに出られる実力を持つアスリート。しかも競技は馬術というんだから、本物のセレブです。それでコンプレックスを持たれたら、庶民のこっちはどうしたら……(´д`;)。
 ヒーローは自分の本当の名前も明かせない特殊任務専門の諜報員で、あれれという間に彼女のボディガードをすることになります。自分のことを「兵士」と言い、ヒロインのことを「姫」と呼ぶ。身分違いの恋を描きたかったのかな、と思ったけど、ちょっと違うみたい……。住む世界の違いというより、自分の身の置きどころをどう譲るか、みたいな話なのかなあ? ヒロインの母はそれを夫に譲って苦しんだから、ヒロインはその選択は絶対にしたくないと思っているわけです。ちゃんと家に帰ってきて、一緒にいてくれる旦那を望む。
 で、ちょっと話がズレるかもしれないけど、若い頃──それこそ子供の頃とかせいぜい中学生の頃?──に見た映画(タイトルはネタバレになるから書かない)を思い出した。その映画のヒーローは自由奔放に生きてて、お嬢様のヒロインがさらわれてそこから救出したあとは、当然のように二人で自由に旅をしながら生きていこうと思うんだけど、
「でも、子供はどう育てたらいいの?」
 というヒロインの言葉にはたとなり、家庭を築くことにする。若い頃の私はそのラストにショックを受けた。自由に生きるという選択の方が正しいと思っていたからです。家庭に落ち着いてしまうという、平凡でつまらないラストになるなんて! と思ったんだよね。
 けど、よく考えたらこれはロマンス小説のラストそのもの。今は、そういう家族仲良く健康で孤立しない環境というのが、実は平凡というほどたやすく手に入るものではない、とわかっているから、ロマンスを読んで安心感を抱けるけど、あの頃の私は若く傲慢だった……。歳とともに身体が動かなくなるとか、精神的な限界が見えてくるとか、孤独感が身に染みるとか、そんなこと夢にも思わなかったはず。刺激や緊張感の続く生活に憧れていたんだろうけど、そんなのアドレナリン中毒とかでない限り、続けられない。仮に続けられたとしても長生きはできそうにないよね……。
 太く短く生きるのもまた人生、とは思うけど、いろんな意味で孤独ではありましょう。
(★★☆)
web拍手 by FC2

tag : サスペンス/ミステリ MIRA文庫 ★★☆

Secret

文字を大きく・小さく

    Twitter&ランキング



    いつもありがとうございます♪


    書評・レビュー ブログランキングへ

    にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
    にほんブログ村

    最新記事

    カテゴリ

    ユーザータグリスト

    最新コメント

    最新トラックバック

    リンク

    RSSリンクの表示

    ブロとも申請フォーム

    この人とブロともになる

    メールフォーム

    名前:
    メール:
    件名:
    本文:

    検索フォーム

    English Translation

    English English得袋.com

    アンケート

    QRコード

    QRコード

    FC2カウンター

    カレンダーと月別アーカイブ

    プルダウン 降順 昇順 年別

    08月 | 2019年09月 | 10月
    1 2 3 4 5 6 7
    8 9 10 11 12 13 14
    15 16 17 18 19 20 21
    22 23 24 25 26 27 28
    29 30 - - - - -


    プロフィール

    三原 白

    Author:三原 白
    本(主に海外ロマンス小説)の感想と、たまに映画の感想も書きます。ネタバレもありますので、ご注意ください。
    萌え重視であるため、心の狭い感想ばかりです。やや上から目線でもあります。
    評価は★★★★★が満点、★★★が標準点クリア。
    ★★★★からがおすすめです。
    くわしい注意書きは→コチラ
    リクエストは→コチラ

    最近読まれている記事

    ブログパーツ

    最近の拍手ランキング

    人気の記事

    本ブログ村PVアクセス

    ユーザータグ

    ロマンス映画 ★★★☆ シリーズ コンテンポラリー ハーレクイン(文庫含む) ★★★ ライムブックス ヒストリカル ★★★★ ★★★★☆ ★★☆ 扶桑社ロマンス 新潮文庫 サスペンス/ミステリ 資料用 ロマンス以外 角川文庫 ★★★★★ ハヤカワ文庫 マグノリアロマンス フローラブックス 創元推理文庫 集英社文庫 パラノーマル アンソロジー 二見文庫 ヴィレッジブックス ★★ MIRA文庫 ランダムハウス講談社 ラズベリーブックス その他の出版社 ★☆ ソフトバンク文庫 サンリオ 文春文庫 ラベンダーブックス ラベンダーブックス(幻冬舎) オーロラブックス(宙出版) 講談社文庫