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●『恋の香りは秋風にのって』リサ・クレイパス

●『恋の香りは秋風にのって』リサ・クレイパス(ライムブックス)
 アメリカ人実業家の娘リリアンは家族とともに、堅苦しい暴君と言われているウェストクリフ伯爵のハウスパーティーに招かれていた。母は貴族と娘たちを結婚させたがっているが、彼女たちには後ろ盾がない。だが、まったく気が合わないと思っていた伯爵から、リリアンは突然キスをされる。彼女はそれを利用し、彼の母親が自分たちの後ろ盾になってくれるよう頼む。("It Happened One Autumn" by Lisa Kleypas,2006)
・〈壁の花〉シリーズ第2作



〈壁の花(ウォールフラワーズ)〉シリーズ二作目です。香りに敏感なおてんばアメリカ娘リリアンのお話。というより、ウェストクリフ伯爵マーカスが満を持してのヒーローです。『悲しいほどときめいて』『もう一度あなたを』『ひそやかな初夏の夜の』と何回も登場し、重要な役柄を演じてきた人。
 三作品続けて読んでみるとよりよくわかるけれども、彼はかわいそうな生い立ちを持つ苦労人です。そもそも親になっちゃいけない人間性を持った両親から生まれ、虐待に近い幼少期を送っていたにもかかわらず、妹たちを愛する心を持ち、鋭利な頭脳を間違って使うこともなく、特権階級にのうのうと座ることをよしとせず、あらゆる階級の人から立派だと思われ尊敬もされるような──完璧な男じゃないですか! ちょっと出来杉くんなくらい。まあ、もちろんヒロインや妹たちがいろいろ言うような欠点はありますが、別にモテないわけでもないし。
 けど私が思うに、一番傑出しているのは、歪んで当然の幼少期を歪まずに育つというスーパー強靱な精神ではないかと。どんな育ち方をしたのかいろいろ考えても、「運がよかった」というのくらいしか外的な要素は浮かばない。愛を必要以上に乞わないようにする、というやりすごし方は、人の間に壁を築くことになり、それを崩すことはひとテーマになるくらい。そんなに重い雰囲気にもなっていないし。
 となると──もしかして、彼はとっても忘れっぽい人なのではないか(^^;)。いやなことは本当に忘れてしまう。負の感情に囚われない。規則や伝統にも縛られない。しかし、縛られることがないからこそ、それを表向き堅苦しくやってのけたり、やな奴に適当に対処することにもこだわらない。その時いやでも、あとですぐ忘れちゃうから(^^;)。
 エネルギッシュな人ってこういうタイプが多いよね……。ものすごくストレスに強い人。ある意味、天才ですよ。セロトニンが多そうでうらやましい……。
 ついていけるのは多分、同じくらいエネルギッシュなヒロインくらい、というのは正しい……orz ヒロインも、前作では仕切り屋ぽくてあまり印象がよくなかったのですが、とても頼りになるっていうのはわかります。頼りになるから、憎めない。こういう人がいてくれないと、物事が動かないしね──。
 あっ! リサ・クレイパスがウェストクリフ伯爵を二番目にお気に入りのヒーローと言っている理由は、やっぱり動かしやすいからではないのか! 彼を出すと、話がうまく回るんだよ、きっと。
 しかし、それだと一番のデレク(『あなたを夢みて』)とえらい違いですが(^^;)。
 作品に関しての感想じゃなくなってきちゃったよ……orz いや、私はあの悪役(男女とも)がそこまでするような人とは思っていなかったので、けっこうショックでした。二人の愛を試すように突然起こった出来事ではなく、自然ななりゆきだったから余計に。しかも、その出来事自体が次の作品の重要なプロローグにもなっていて、もうわくわくするったら!
 読み終わったら速攻、次の本を開かずにいられませんよ!
(★★★★)
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tag : ヒストリカル ライムブックス ★★★★ シリーズ

マイ・ベスト・オブ・ヒーロー(*^_^*)

大好きです、ウェストクリフ伯爵。(*^∇^*)ノ自分が今まで読んできたヒストリカル・ロマンスの中で、未だ不動の一位というか、ほぼ殿堂入りは確実であろうと思われる殿方です。

一般的なヒストリカルのヒーローって、鬼畜な父親を持つと、少年時代に受けたひどい仕打ちのせいで、どこかしら屈折してしまっているのですが(その手のパターンのお話もいくつかありますし)、でも、ウェストクリフの場合、そういう影の部分がないんですよね~。確かに強い。不撓不屈なお方だと思います。(でも、忘れっぽくはないと思いますが……(^^;ゞ )

うらやましい……

 りらっくまま様
 忘れっぽいというと言葉が軽いですけど、おそらく強靱で不屈な人というのは、「忘れよう」と自分で決心したことを本当に、しかも上手に忘れられる人なんだと思うのです。凡人は、そう思ってもなかなかそのとおりにはいかない(;_;)。
 もちろん、忘れちゃいけないことは憶えているはずです(^^;)。合理的というか、すっごくデキのいい脳の持ち主なんだと思います(架空の人ですけど)。でも、あんまり嫌味に見えないところがすごいなあ。
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    三原 白

    Author:三原 白
    本(主に海外ロマンス小説)の感想と、たまに映画の感想も書きます。ネタバレもありますので、ご注意ください。
    萌え重視であるため、心の狭い感想ばかりです。やや上から目線でもあります。
    評価は★★★★★が満点、★★★が標準点クリア。
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