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2010 · 04 · 07 (Wed) 00:00

●『気高きレディの初恋』ロレイン・ヒース

●『気高きレディの初恋』ロレイン・ヒース(オーロラブックス)
 跡継ぎを亡くした先代サクシー伯爵から称号を受け継いだアーチは、先代伯爵の未亡人カミラに惹かれていた。彼女は、平民から貴族になった彼に上流社会でのふるまいを教えてくれる完璧なレディだ。だが、子供が産めない彼女は跡継ぎを残さなくてはいけないアーチの気持ちに応えず、年配の公爵と結婚しようとしていた。カミラが彼と結婚できない理由はそれだけではなかった。("As An Earl Desires" by Lorraine Heath,2005)

 読んでるうちに某海外小説を思い出し──作者を検索したら、今でもお元気で書き続けていると判明。最近、全然訳されていないのね。
 ヒロインの最大の秘密は、字が読めないということ。しかし、なまじ記憶力がバツグンだったせいで読めなくても何とかなってしまい、レディとしての威厳を維持するため、ごまかしにごまかしを重ねるはめに。
 字が読めないというのがどんな気持ちなのか、というのを推し量るのは難しい。ヒロインの場合、八歳で字を読めないことを孤児院の教師にバカにされたのがトラウマになり、頑なに文字を拒否し続けたという背景があります。彼女のプライドは確かに高すぎるけれど、秘密を知られるのではないか、というストレスに負けず、誰よりも頭がよく見えるようにふるまう、という技というか演技力を身につけた、というのは、よほどの精神力がなければできないと思います。そのプライドがなかったら、結局はヒーローにも会えなかったわけだしね。ベクトルが多少ねじ曲がっていたとしても(^^;)、しょうがないのかなあ、と思ったり。
 後半、その秘密を知ったヒーローがヒロインに文字を教え、跡継ぎの心配のない貴族の嫁になることだけが自分の居場所を確保できる手段、と信じて疑わなかった彼女の視野が次第に広がっていくんだけど、そこら辺の変化が、わかるんだけど、私には少し物足りなかったかなあ。ちょっと惜しい感じだ。
(★★★☆)

最終更新日 : -0001-11-30

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