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2010 · 04 · 11 (Sun) 07:00

◆『罪深き娘』ジュリア・ジェイムズ

◆『罪深き娘』ジュリア・ジェイムズ(ハーレクイン)
 レイチェルは美しく装って、ヴィート・ファルネステに会いに行った。彼は、かつて母の愛人だった男の息子。古い家柄のファルネステ家には、代々伝わるエメラルドがある。母が持ち出したそれを返すかわりに、自分と結婚してほしい──レイチェルは彼にそう言った。大切な人のため、私は彼と結婚しなければならないのだ。("His Wedding Ring Of Revenge" by Julia James,2005)

 親の因果が子に報い──というお話です。一番悪いのは誰だ? というより、一番いいもんになりたがったのは誰? ヒーロー父が頭一つ抜けてるけど。
 とにかく、息子と娘に多大な迷惑をかけたことは確かだ。最後にヒーロー母が何やら言ってましたが、「あんたが言っていいのかよ(^^;)」とツッコミたくなった。比較的被害者に近い人ですが、棚に上げたことも少しはあったし、小さい頃から愚痴をこぼされてた息子の気持ちはどうなるんすか、って感じです。
 親がこのようにひどいので、ヒーローの傲慢さもヒロインの流され具合もマイルドに見えました。けっこう泣けたし。でも、こういう話はちょっとすっきりしないよね……。予想はできたけど、ダメ押しもあるし。
 モヤモヤが残るお話でした。もう少し甘かったら、よかったかも……。
(★★★)

最終更新日 : -0001-11-30

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