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2010 · 04 · 26 (Mon) 21:44

▲『時の扉を開いて』クレスリー・コール

▲『時の扉を開いて』クレスリー・コール(ソフトバンク文庫)
 1709年、セバスチャンは兄の手によりヴァンパイアにされ、それから300年もの間、死を望むだけの生活を送ってきた。だが、ヴァンパイアを狩る戦乙女──ヴァルキリーのケイドリンが現れた時、彼の動かなかった心臓が動き出す。彼女は自分の“花嫁”だ。セバスチャンは、ケイドリンが亡き妹たちのために参加する宝探しレースに自分も参加し、彼女に宝を差し出そうとする。("No Rest For The Wicked" by Kresley Cole,2006)
・〈ローア〉シリーズ第2作

 ああ、読むスピードが上がらなくて、挫折するかと思った(T_T)。
 シリーズ一作目を読んでいるし、せっかくだから二作目も読んでおこうか、と思ったんだけど──うう、一作目『満月の夜に』とおんなじだ。ヒーローはいいけど、話はツッコミどころ満載。ていうか、あのオチは何!? いや、オチじゃない、オチはない。私にとっては山もない。ついでに言えば、意味もない!
 ……いえ、いわゆるそういう表現はないですよ(^^;)。
 今回はヒロインも苦手なタイプだった……orz ツンツン女王様。強い女性が嫌いなわけじゃないけど、強すぎる。怒ると雷が落ちるんだよ。パソコン使えないじゃん(-ω-;)。
 まあ、ヒロインはたまには苦手なのもいます。けど、話は……話はね、最初のうちは、
「この作者の目的は、ロマンスではなく、〈ローア〉という人外の社会というか世界を描くことではないか」
 と思うくらい、〈ローア〉の設定ばかりが目につきました。あと、宝探し大会“タリスマンズ・ハイ”(かぐや姫の無理難題のようでしたが)のこともね。もうっ設定書くのが楽しくてしょうがない! みたいな。
 でも、実はこの設○厨くさい展開は、実は後半の伏線に使われていたのだ!?
 ──結局、何でもありの世界ってことですか……orz タイムパラドックスに合理的な解決を図ろうとしても矛盾は消えませんが、だからってこんなふうに処理するとは……私には逃げとしか見えないんだけど……だから、山がないって……orz
 ヒーローはすごくよかったんだけどなあ! スレてないし優しいし、頭いいし。ツボど真ん中なところもあってね──ほんとにもったいなさすぎ。このかわいらしいヒーローをもってしても、評価はここ止まり( ;Д;)。
(★★)

最終更新日 : -0001-11-30

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