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▼『闇の恋人』リサ・マリー・ライス

▼『闇の恋人』リサ・マリー・ライス(ソフトバンク文庫)
 誰もが恐れる富と権力を持つニコラスは、孤独な男だった。彼を恨む人間は、愛する人を消そうとするだろう。今まではそんなことを心配する必要はなかった。彼は誰も愛さなかったから──イザベルが現れるまでは。彼女と一生をともにはできない。ならせめて、2週間だけでも一緒にいたい。("Secluded" by Lisa Mary Rice,2003)
・アンソロジー『シークレット はじまりは嵐のように』



 ようやくリサ・マリー・ライスまでたどりついた……orz
 いやー、しかし彼女は、長くても短くてもリサ・マリー・ライスなんだなー、と思いました。印象はほぼ変わらず。
 ロマンス小説の短編は印象に残っているものが少ないよね、とつい昨日Twitterで話したばっかなのですが、これほど長編でも短編でも変わらない人というのは珍しいかもしれない。基本的に短編小説というのは、長編よりもテクニックの差が露呈するものですが、この人はあんまり関係ないかも(^^;)。ある意味、巧みなのかもしれません。
 例によってヒーローは最初から熱愛しっぱなしです。ヒロインを、敵の多い自分のそばに置いておいたら危ないから、せめて2週間だけ──と乙女な思考してますけど、彼女に対する気持ちや調べたこと(´д`;)が書いてある部分は、それだけ読んだら絶対「犯人の視点」。ストーカーなんて生半可なものじゃなくて、これから彼女を殺そうとつけ狙っている快楽殺人犯だよ、これじゃ。ヒロインがいやがったら、どうするつもりだったんだろう。いや、それこそ読んだとおりに快楽殺人を──しそうだ、としか思えない(´∀`;)。
 でも、私これを読んで、彼女が書きたいと思っているものがわかった気がした。世間の汚辱や暴力とは無縁の優しい普通の女性が、自分とはかけ離れた圧倒的に強い男に守られ徹底的に愛されたあげく、ついには彼より強い女になる、という物語。一見、リサ・マリーのヒーローたちは支配的だけど、結局は彼らの強さをも取り込んでヒロインは強靱になり、そしてそれにヒーローは喜びを感じる(いや、ヒロインのことだったら何でもうれしいだろうけど(^^;))。
 私はヒーローが好みだからリサ・マリーのお話が好きだと思っていたのですが、強いヒロイン好きな部分でも惹かれていたのかもしれません。

 しかし、このアンソロジー──コンポラリー、パラノーマル、ヒストリカル、そしてロマンティックサスペンスと、いろいろなジャンルを入れてくれたのはありがたいけど、全体的に見ると、うーむ(^^;)。リサ・マリー・ライスが好きじゃないと、ちょっと微妙かもしれない……。彼女の作品も「いつもの」って感じだしなあ。
(★★★☆)
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tag : サスペンス/ミステリ ソフトバンク文庫 ★★★☆ アンソロジー

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    三原 白

    Author:三原 白
    本(主に海外ロマンス小説)の感想と、たまに映画の感想も書きます。ネタバレもありますので、ご注意ください。
    萌え重視であるため、心の狭い感想ばかりです。やや上から目線でもあります。
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