2010 · 06 · 04 (Fri) 08:28 ✎
▼『ふるえる砂漠の夜に』アイリス・ジョハンセン(二見文庫)
砂漠の国セディカーンからアメリカへ留学していたジラは、帰国の際ハイジャックにあい、テロリストに人質にされてしまう。セディカーンの元保安部員ダニエルは、彼女の救出に成功するが、砂漠に追われ、一夜を二人で過ごすことになる。("A Summer Smile" by Iris Johansen,1985)
・〈セディカーン〉シリーズ
砂漠の国セディカーンからアメリカへ留学していたジラは、帰国の際ハイジャックにあい、テロリストに人質にされてしまう。セディカーンの元保安部員ダニエルは、彼女の救出に成功するが、砂漠に追われ、一夜を二人で過ごすことになる。("A Summer Smile" by Iris Johansen,1985)
・〈セディカーン〉シリーズ
近年のアイリス・ジョハンセンの作品は、ヒストリカルだけを選んで読んでいるのですが、初期のはコンテンポラリーでもロマンス色が強くて大好き。この〈セディカーン〉シリーズは、ヒストリカルだった『黄金の翼』より前に書かれているんだね。他にもあるみたいだけど、そんなに明確なつながりはないみたい。これから訳されるみたいだから、楽しみだー。
この作品は、一応サスペンスなんですが、謎というのではなく、ロマンスの邪魔にならない程度のちょうどよいアクセント。そのロマンスの設定が私の大好物だったので、とても楽しく読めました。
けど、ヒロインにはつらい過去がある。13歳の時に誘拐され、薬漬けで売春宿に売り飛ばされる、というハードなものです。ただジョハンセンらしい非常に強いヒロインで、傷ついてはいるけれども、ほぼ立ち直っているというサバイバーな人。
彼女の、意図せずして最終的な支えになっていくのがヒーローなんだけど、写真の笑顔にひと目惚れした瞬間からメロメロ状態。粗野で荒っぽくて正直すぎる人間だけど、事情を知らないうちに強引に抱いてしまったことを深く後悔する優しさもある。しかし、事情を吐かせるためには元上司を拷問することも厭わないという男(そうされるとわかってるから、元上司はあっさり吐きましたけど(^^;))。
彼女はきっと怯えたに違いない(・ω・`)、と反省した彼は、砂漠から友人シークの宮殿に避難している間、紳士的にふるまい、彼女から犠牲心を取り除いて信頼してもらって、「まずはお友だちから始めよう」と、いらないことを考える(´∀`;)。かわいらしい奴だ……。
ヒロインはヒロインで、急に変わった彼の態度に「あの夜のことはなかったことにしたいんだ(・ω・`)」と思い、お約束のすれ違いですよ。萌え萌えで大好物を堪能したですよ~ヽ(´ω`)ノ
この二人を観察して「バッカみたい(゚д゚)」と言っちゃう15歳の少女パンドラが、なかなかいい味を出しています。彼女の物語もありそうだなあ。
(★★★★)
この作品は、一応サスペンスなんですが、謎というのではなく、ロマンスの邪魔にならない程度のちょうどよいアクセント。そのロマンスの設定が私の大好物だったので、とても楽しく読めました。
けど、ヒロインにはつらい過去がある。13歳の時に誘拐され、薬漬けで売春宿に売り飛ばされる、というハードなものです。ただジョハンセンらしい非常に強いヒロインで、傷ついてはいるけれども、ほぼ立ち直っているというサバイバーな人。
彼女の、意図せずして最終的な支えになっていくのがヒーローなんだけど、写真の笑顔にひと目惚れした瞬間からメロメロ状態。粗野で荒っぽくて正直すぎる人間だけど、事情を知らないうちに強引に抱いてしまったことを深く後悔する優しさもある。しかし、事情を吐かせるためには元上司を拷問することも厭わないという男(そうされるとわかってるから、元上司はあっさり吐きましたけど(^^;))。
彼女はきっと怯えたに違いない(・ω・`)、と反省した彼は、砂漠から友人シークの宮殿に避難している間、紳士的にふるまい、彼女から犠牲心を取り除いて信頼してもらって、「まずはお友だちから始めよう」と、いらないことを考える(´∀`;)。かわいらしい奴だ……。
ヒロインはヒロインで、急に変わった彼の態度に「あの夜のことはなかったことにしたいんだ(・ω・`)」と思い、お約束のすれ違いですよ。萌え萌えで大好物を堪能したですよ~ヽ(´ω`)ノ
この二人を観察して「バッカみたい(゚д゚)」と言っちゃう15歳の少女パンドラが、なかなかいい味を出しています。彼女の物語もありそうだなあ。
(★★★★)
最終更新日 : -0001-11-30