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2010 · 06 · 11 (Fri) 16:38

◆『シンデレラの結婚』マリオン・レノックス

◆『シンデレラの結婚』マリオン・レノックス(ハーレクイン)
 その日急いでいたマーカスは、非常階段で下へ降りようとしていた。ドアを開けた瞬間、若い娘にぶつかり、彼女は階段を転げ落ちる。娘の名前はペタといい、このビルにオフィスを構える従兄に自分の牧場を奪わないでほしいと頼みに来たのだ。数日以内に彼女が結婚すれば、阻止できる──それを聞いたマーカスは、ペタに言った。「僕と結婚すればいい」("The Last-Minute Marriage" by Marion Lennox,2004)

 まず注目は、ヒロインの名前ですよ。ペタ。ペタ・オシャナシー。日本人から見ると、何となく楽しい名前。小学校から言われているから今更訂正できないあだ名のようですね。友だちになったら「ペタちゃん」と、絶対ちゃんづけでしか呼ばないぞ。
 それはともかく、ペタちゃん、少しがんばり過ぎです。働き過ぎで友だちもいないなんてかわいそう。
 そしてヒーローは、ハーレではめったにいない、希少価値がありそうなヘタレ。かなりなヘタレです。自分の気持ちはわかっているのに、行動を起こす勇気がない。ラスト、ヒロインに迎えに来てもらうなんて、「シンデレラ」というタイトルにあるまじき奴です。
 けど、ヒーローとヒロインの立場を逆にすれば見えてくる。彼はラスト近く、

「彼女はニューヨークまでやってきた。僕を救うために」

 と思う。救いに来るのは普通王子様ですから、ヒロインの方がそうだった、というわけです。お金持ちでも勇気がなければ王子様にはなれない。
 お話の展開としては、以前読んだものとほぼ同じだなあ、と思ったのですが、この人はこういう傾向の作家さんなのかな? 他のも読んでみないとわからないけど。ヘタレな奴は好きなんですが、もう少し萌える奴がいるかもしれない。
(★★★☆)

最終更新日 : -0001-11-30

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