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2010 · 06 · 12 (Sat) 07:24

◆『始まりは愛人』ヘレン・ビアンチン

◆『始まりは愛人』ヘレン・ビアンチン(ハーレクイン)
 ミケイラの父は、大富豪ラファエルの会社の金をある理由から横領し、告訴されている。入院中の父が有罪になったら、監獄で死を迎えることになるかもしれない。でも、ミケイラの収入だけでは金を返すことはできず──彼女はラファエルに訴えた。「父の告訴を取り下げてください。そのかわり、私はあなたの愛人になります」("Mistress By Contract" by Helen Bianchin,2001)

『ハーレクイン・リクエスト 地中海の恋人』の一編(同じタイトルのリクエストがもう一冊うちにあるなあ(^^;))。
 普通、借金のかたに愛人、というと、

「お願いします! 何でもします!」
「何でもすると言ったな。じゃあ、僕の愛人になるんだ」

 みたいな状況を想像しますが、この作品のヒロインは、ヒーローから「話を聞こう」となっていきなり、

「愛人にしてください」

 って言ってしまう。(初めての出会いの時に「何でもします」とは言ってたけど、スルーされてる)
 ヒーローはそれを承知するのですが、ちょっと待て。これではヒロイン、大金持ちで女はよりどりみどりという男の愛人になれるだけの自信があるとしか思えないのだが。「何でもします」「じゃあ愛人に」ならわかるけど、これでは、

「父の告訴を取り下げたら、私を愛人にしてもよくってよ」

 と偉そうに言っているようにしか聞こえないのですが(^^;)。(まあ、本当に美人なんですけど)
 つっこまないヒーローもヒーローだよ。絶対意識下では、「愛人?(゚∀゚)ウッソー♪」と浮かれていたな。
 実際、ヒロインかなり偉そうです。契約書はヒーローが用意したもので、ちゃんとサインするんですが、けっこうツンツンな態度。
「仕事(公立高校の教師)はやめないから」
 と言うヒロインにヒーロー、数ヶ月後には契約を破棄することになってるから強く言えない。元々傲慢な男なので、その気になれば休職させたり自分好みに飾り立てたりもできるはずなのに、彼のやることといったら、学校と父の見舞いで時間を取られる彼女にごはんを食べさせ、送り迎えをし、体調に気を配り、もちろんベッドでもご奉仕という──実に甲斐甲斐しい。どっちが愛人なんだかわからないな(^^;)。
 そんな感じでヒーローはせっせとヒロインの世話を焼き続け、そこまでしてもらっているのに「愛してもらえない」と悲しむヒロインは家を飛び出して──というお約束の展開でめでたしめでたし。
 タイトルを『偉そうな愛人』に変えたいな(´∀`)。
(★★★☆)

最終更新日 : -0001-11-30

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