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2010 · 06 · 29 (Tue) 07:09

◆『許されない口づけ』ルーシー・モンロー

◆『許されない口づけ』ルーシー・モンロー(ハーレクイン)
 別居していた夫の葬儀のため、サヴァナは三年ぶりにギリシアを訪れた。嫉妬深い上に女癖も悪かった夫との結婚生活がようやく終わった。だが親族は、すべての非は彼女にあると思っている。夫の嘘を鵜呑みにしているのだ。夫の従兄レアンドロスもその例外ではなかった。("The Greek Tycoon's Ultimatum" by Lucy Monroe,2003)

 ギリシアは今、経済がガタガタですけれども、こういう大富豪はどうなっちゃってるのかしら、とつい思ってしまいます(^^;)。
 それはさておき。冒頭はヒロインの夫の葬儀ですが、実は夫の車にはヒーローの妻も乗っていて、一緒に亡くなっている、というとんでもない事実が。ヒーローは、自分の従弟と結婚していることを知らず、ヒロインに迫ってキスした過去があるんだけど、それ以来ずっと好きだったので、「絶対に彼女と結婚する!」と決意に燃えてしまいます。従弟を裏切って男遊びをする妖婦だと思いこんでいるにもかかわらず。妻とお腹の中の子供が死んだばかりなのに。なんかちょっと……おかしくなってるよね?(^^;)
 ヒロインは夫から精神的な虐待を受け続け、ついには肉体的な暴力に発展してしまい、アメリカへ逃げ帰る。その時の治療記録から、夫に接近禁止命令が出るくらいの怪我をして。
 なぜヒーローはこういうことをちゃんと調べなかったのかな。ここら辺、ものすごくいいかげん。悪い女と思ってて、それを手に入れようとしているんだから、出し抜かれないように予防策を取らなきゃ。それに、いくら身内の言い分とはいえ、片方だけ信じちゃダメでしょ? そのためには、両方とも徹底的に調べ上げなくちゃいけないのに、なーんにもしてない。葬儀からヒロインに連絡とるまで一年、一応喪に服していたわけですが、その間、何もしちゃダメってわけじゃないのに何してたの?
 いや、ひたすらヒロインのことばっか考えてたんだろうというのはわかりますが、それってほぼ妄想に近いよね? 相手のことを知って作戦を立てる、とかじゃなくて、とにかく彼女を娘たちと一緒にギリシアにむりやり帰らせて、軟禁なり脅迫なり娘たちを人質に取るなりして「なるべく早く結婚するんだもん!ヽ(`Д´)ノ」ってばっか考えていたってことだよね?
 ヒロインが申し開きをしない、というのにイライラする人もいると思いますが、虐待されたり、何言っても聞いてくれない状況が続くと「どーでもいいや」と無気力になるもので──つまりヒロインは、説明するのがとってもめんどくさかったのだと思われる。信じてもらえないこと言ったってしょうがない、と考えるのは普通のことじゃないですか。けど、亡夫の父に説明してもらう、という方法もあったんだけどね……。それもめんどくさかったかな……(^^;)。
 そんなこんなで、ろくでなし男の嘘にだまされて、というより、それに対して冷静で公正な対処もできないくらいヤンデレなヒーローが話をややこしくした、ということらしい。ただの八つ当たりではないだろうか。「俺じゃない男と結婚しやがって!( ;Д;)」って、それはヒロインのせいじゃなーい!
(★★★☆)

最終更新日 : -0001-11-30

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