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2010 · 07 · 07 (Wed) 07:04

◆『愛だけが見えなくて』ルーシー・モンロー

◆『愛だけが見えなくて』ルーシー・モンロー(ハーレクイン)
 パリでモデルとして活躍しているアレクサンドラは、恋人のギリシア人富豪ディミトリから「別の女性と結婚する」と別れを告げられた。彼の子供を妊娠していると告げても、「僕の子供のはずがない」と信じてくれない。それでも一縷の望みを持って連絡を待っていたが、やってきたのは不動産会社の人間。彼女は強制的にアパートから追い出された。("The Billionaire's Pregnant Mistress" by Lucy Monroe,2003)

 原題、味も素っ気もない(^^;)……。
 それはさておき、このあらすじ(裏表紙のとは違います)。かなりひどいと思いません!? この間読んだのにも、別れ話を電話で、とかありましたが、第三者に追い出されるというのも屈辱だよね。ここまでしたんだから、よりを戻そうとしたら土下座で、と私なんか思ってしまうけど、このヒーローは「そうさせたのはお前のせいだ」と言わんばかり。
 どっちが悪いか、という点から見れば、お互い言葉足らずで両方悪いってことになるんですが、妊婦を住んでいるところから追い出す、という点だけ見れば、ヒーローが悪い。そりゃその時は「別の男の子供を!」と怒り狂っていたんでしょうが、あとからでもそれだけはまず謝らなきゃダメだと思うんだよねえ。身体に負担がかかったろう、とかさあ。
 でも、基本的にルーシー・モンローのヒロインは、ヒーローに甘い。欲望に流されるというより、甘いのです。優しいとも言えるけど。怒ってても、「しょうがないなあ」みたいな感じで許しちゃう。それに図に乗る奴もいれば、打ちのめされる奴もいる、という違いかなあ。私は、ヒロインたちのこのお母さん的な優しさが割と好きなので、ヒーローが打ちのめされるとものすごく楽しんで読めます。
 この作品のヒーローは、ちょっと図に乗ってたな(-_-#)。あんな仕打ちをしたのに、「結婚すれば、万事解決だよね!」みたいな態度をどうして取れるのか。だいたい最初の段階で、
「お前が結婚しなかったら心臓の手術しない」
 という祖父のわがままに、
「つきあってる女性がいる」
 とでも言えばいいのに。別に祖父は「俺の決めた子じゃないとダメ」なんて言ってないんだから、「あ、いるの? それならそれでOK」となったはずなのに。
 見た目が貞淑そうだから浮気をしないとか、そんなのあてにならないってわかんないのかな、こいつらは。誰を選んだってリスクが同じなら、ヒロインはせめて自分の愛している人を選ぼうとかって発想になるけど、ヒーローは弱みを見せたくないとか、そういうしょーもないプライドが邪魔するのか、すっとんきょうな方へ行くよね。しかも逃げ道を探りながら。
 お互いに素直になっていれば特に問題なくラブラブになれたのに、ややこしい回り道をした二人──って、ハーレはだいたいそういう話だけどね(^^;)。
(★★★)

最終更新日 : -0001-11-30

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