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2010 · 08 · 27 (Fri) 11:05

◆『クリスマスの青い鳥』リンダ・ハワード

◆『クリスマスの青い鳥』リンダ・ハワード(MIRA文庫)
 キャスリーンは猛吹雪のクリスマスに産気づいた。予定日まであと三週間以上もあったのに……早く診療所に行かなくては……。彼女は必死に車を操ったが、陣痛と雪に阻まれ側溝にタイヤが落ちてしまう。絶望しかけた時、通りかかった医師のデレクが車のドアを開けた。("Bluebird Winter" by Linda Howard,1987)
・アンソロジー『聖なる夜にあなたと』

 去年の寒波の中、リンダ・ハワードの『氷に閉ざされて』を読んで凍えそうになった(^^;)教訓を生かし、暑い夏にクリスマス・アンソロジー。でも、クリスマスものは心温まるお話が多いから、やはり季節ごとに読むのが一番だろうか、とも思ったり。雪山ものを冬に読まなければいいだけか(そんなの、めったにないって(´∀`;))。
 それはさておき、この作品は『流れ星に祈って』『美しい標的』のスピンオフです──と言いつつ、『美しい標的』にデレクは出ていたっけ?(だいぶ前に読んだので、忘れている……) 『流れ星に祈って』の彼はよく憶えているのですが(ヒーローがひどい分、デレクが光る(^^;))。
 若い頃からしっかりしていたヒーローのデレクは、周囲が幸せなカップルだらけなので、自分も絶対に妥協しない、と思っている。そして、苦しんでいるヒロインを見つけて、ひと目惚れ。「この人だ!」とロックオンしてから結婚までの行動が速いこと速いこと。動機は純粋ですが、ヒロインの弱気につけこむようなやり方はけっこう腹黒いです(´∀`)。
 ヒロインは今まで全然いいことのなかった女性。子供時代は親から愛されず、結婚してからは夫に虐げられ捨てられ、一文無し&独りぼっちで子供を産もうとしている。そこへ手を差し伸べられれば、つい取ってしまうのは当然ですが、自分に自信がないのでヒーローから愛されるなんておこがましい、と思っている。
 その気持ちに気づいたヒーローが、ヒロインへ愛している気持ちを表すためとった方法がとても温かく優しい。リンダ・ハワードってほんとにうまいなあ、とちょっとうなってしまいました。
 アンソロジーに入っている短編というか中編作品って、ほとんどが無難にまとまっているものばかりなんだけど、彼女のはちゃんと短編特有の盛り上げや落としどころというのをはずさないで書いてあって、筆力の違いは明らか。古い作品なのにねえ。
(★★★★)

最終更新日 : -0001-11-30

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