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◆『晴れた日にあなたと』キャサリン・アンダーソン

◆『晴れた日にあなたと』キャサリン・アンダーソン(二見文庫)
 生まれつき目が見えなかったカーリーは、手術によって視力を取り戻した。そして、初めて行ったクラブでカウボーイのハンクと出会い、一夜限りの関係を結ぶ。だが、カーリーは妊娠し、そのために再び視力が衰えていく。彼女と再会したハンクは、病気や金銭的なことを解決するためには結婚するしかない、と提案する。("Blue Skies" by Catherine Anderson,2004)
・〈コールター・ファミリー〉シリーズ



 あー、泣いた泣いた。『あなたに会えたから』でも思いましたが、これもやっぱり泣かずにはいられないではないの。卑怯だわァ……(´;ω;`)。
 でも、単なる難病ものではなく、その病気(格子状角膜変性症※画像注意)についての情報や、目の見える人と見えない人との考え方のすれ違いなどがきめ細かく書かれています。特に、ずっと見えなかったヒロインが視覚訓練をするところとかは、とても興味深かった。
 以前、脳科学の本を読んだ時にも書いてあったけど、生まれつき盲目だった人の目の機能が回復したとしても、脳は見えないことを前提に発達しているので、今度は見えるように脳を訓練し直さないといけないのだそうです。この作品には、ヒロインにものが具体的にどんなふうに見えているのかということや、正しく見るための訓練方法がちゃんと書いてありました。図形ブロックみたいなもので練習しているところをヒーローに見られたくない、と思うシーンがあるんだけど、それは視覚に関しては赤ん坊も同然だから、それをつい恥ずかしいと思ってしまう。外見は28歳の立派な大人なのにって。
 ヒロインが受けた手術は確実なものではなく、何回か再手術をしなければいけないんだけど、妊娠したことで目の回復が遅れて、それにともなって視力が再び奪われていきます。予定していた大学院への進学や、法的に盲人でなくなったことから打ち切られた補助金や医療保険の加入など、山ほどの問題が彼女に降りかかってくる。で、その原因を作ったヒーローなんですが──すごいよ、扱いが。
 先日「マイナス100からのレベル上げ」というヒーローがいましたが、甘い甘い。モロモロ含めて「マイナス5000」くらいかなあ(´∀`;)。いや、人によっては「もっと!」という声もあるかも。酔っぱらっていたとは言え(いや、だからこそか)、かーなーりー最低で残念な男として出てきます。こんなにスタート時点で底辺にいたヒーローは初めてです(^^;)。実はろくでなしでも鬼畜傲慢でもないのが、ちょっと怖いくらい。「軽い気持ちで人生ナメてると痛い目に遭うぞ(゚Д゚)ゴルァ!!」の見本みたいな人です。
 とはいえ、彼も苦労人だったりするんですけどね……。まあ、それまでの苦労も、マイナス5000からのスタートも、大きなごほうびの代償として必要なものだったのかな、と思います。
 彼がどうヒロインの愛と信頼を獲得していくかを描くことは、同時に視力を失っていくヒロインに見たことないものをたくさん見せてあげたいと思うこと──そして、それを見たヒロインの喜びを描くことだったので、これが泣けて泣けてしょうがなかった理由です(T_T)。何ページかに一回鼻をかみまくりでした。あらすじ読んで、絶対泣くとは思ってたけど、こんなに泣くとはなあ……。
(★★★★☆)
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theme : ブックレビュー
genre : 小説・文学

tag : コンテンポラリー 二見文庫 ★★★★☆ シリーズ

超おひさです

久々のコメントですが、これ、自分もすごくお気に入りの一冊です。
ただ、今の自分の体力だと、この分厚さの文庫本をすぐに読破するのはちょっと無理っぽいかも……。数ヶ月はかかりそうです。(^_^;)

ところで、これのスピンオフというか、前に書かれた車椅子のベサニーの物語は結局未邦訳のままなんでしょうかね? 

読みたいのに

 りらっくまま様
 お久しぶりですー。
 体調崩されてたんですね……。あまりにも暑い夏だったことも関係あるんでしょうか。季節も変わり目ですから、お気をつけて。

 ベサニーのは出る気配ないですよね。お兄さんの話もあるんですっけ。けど、せめてベサニーのだけでも出すべきではないかとっ。
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    三原 白

    Author:三原 白
    本(主に海外ロマンス小説)の感想と、たまに映画の感想も書きます。ネタバレもありますので、ご注意ください。
    萌え重視であるため、心の狭い感想ばかりです。やや上から目線でもあります。
    評価は★★★★★が満点、★★★が標準点クリア。
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