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2010 · 11 · 06 (Sat) 13:57

□『トイ・ストーリー3』

『トイ・ストーリー3』“Toy Story3”2010(Blu-ray)
 17歳になったアンディは大学へ行くことになり、引っ越すため荷物をまとめていた。小さな頃から大切にしているおもちゃたちをどうするか、ウッディやバズたちは気を揉んでいたが、手違いで保育園へと運ばれてしまう。アンディの元に戻ろうとするウッディだったが──。(製作総指揮:ジョン・ラセター 監督:リー・アンクリッチ 声の出演:トム・ハンクス、ティム・アレン、ジョーン・キューザック、マイケル・キートン、ネッド・ビーティ他)

 うう、やっぱりピクサーのアニメはいいなあ(T_T)。
 どの作品にも細かな心遣いがあふれており、子供向けだからって物語やキャラクターを適当に作らないし、大人も身につまされる厳しさや切なさを明確に提示することを恐れない。
『トイ・ストーリー』シリーズはどれも素晴らしいのですが、今回の完結編とも言えるこの作品では、大人と子供の狭間に立つ少年アンディの愛惜も描いていて、「人」をCGで表現することにまだ無理があった『1』の頃からの文字通りの「成長」が感じられます。
 アンディのおもちゃたちは当初、大学に連れていかれるウッディを除いて屋根裏で保管される予定だったのですが、手違いから全員保育園に寄付されてしまう。アンディの元へ戻ろうとするウッディに対して、「子供に遊んでもらいたいから残る」と言うバズと仲間たち。ところが、その保育園は牢名主のような熊のぬいぐるみが支配する刑務所同然の場所とわかり、ウッディは仲間たちを助けようと奮闘します。
 物語の中に散りばめられているおもちゃたちの生活感が、相変わらず見事です。特に、保育園の監視員であるおサルが秀逸! すごく怖いのに、すごくおかしい。もう笑った笑った。
 でも、熊のぬいぐるみがなぜそんな刑務所のような場所を作り上げたのか、そのきっかけを知ると切なく悲しくなる。
 ピクサーは安易な擬人化はしないので、彼はおもちゃの常識と生き方に則した歪み方をするのです。『おもちゃの「生きがい」と「幸せ」』は、確かに物語を作った人が勝手に考えたものではあるんだけど、安易な擬人化ではないのは、観客(大人も子供も)が本当に感じるのはそこから「おもちゃの」を排した「生きがい」「幸せ」だけである、というところ。それが正しい「擬人化」であり、単に人間の常識に囚われた「しゃべる物」を描いてはいないということなのです。
 人間のことはさておき、おもちゃの生きがいと幸せは、子供に遊んでもらってこそある──というおもちゃ本来の生き方と、アンディへの愛の間でウッディは悩む。おもちゃのくせに、何そんなに深く悩んでるんだ、ウッディ!( ;Д;) そして、その選択をアンディに託すという純粋で真摯で、しかも大人な対応は何なんだよ!。・゚・(ノД`)・゚・。
 私としては、たとえ屋根裏に送られても、何年か後にアンディの子供がそれで遊ぶという画も見たかったな──と思ったのですが、そう言ったら一緒に見た家族が、
「でもきっと、その頃にはあの子がおもちゃを同じように持ってきてくれるんだよ」
 ああ、そっちの方が、私もおもちゃも幸せだな、と思いました。

 それにしても、夏休みに公開して、もうBlu-rayディスクが発売ですか──。最近、早いよね。
(★★★★★)
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最終更新日 : -0001-11-30

Comments







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大好きです

トイストーリー最高ですね家族みんなで泣きました。アンディは、優しく育ちましたよね。
2010-11-06-22:27

海 URL [ 返信 ]

アンディ……

 海様
 アンディはほんとにいい子に成長しましたよね。
『トイ・ストーリー』のシリーズは、おもちゃの物語だけでなく、彼の話でもあったんだなあ、と思いました。
2010-11-07-07:24

三原白 http://miharashiro.blog5.fc2.com/URL [ 返信 * 編集 ]