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2010 · 12 · 03 (Fri) 21:43

●『月明りのくちづけ』トレイシー・アン・ウォレン

●『月明りのくちづけ』トレイシー・アン・ウォレン(二見文庫)
 意に染まぬ結婚から逃れるため、リリーは嵐の海に身を投げた。冷酷な継父が、これを本物の自殺と信じてくれれば──。彼女は男装してロンドンを目指す。しかし、その道中で出会ったヴェッセイ侯爵イーサンに見破られてしまう。("The Accidental Mistress" by Tracy Anne Warren,2007)
・〈ミストレス〉三部作第2作

『昼下がりの密会』に続くミストレス三部作の2作目。
 ヒストリカルのリアル、というものを考えたりした作品でした。
 いや、別に堅苦しいことではなく──この作品は、ヒロインが自殺を偽装し、ロンドンに逃げ、未亡人ということにして祖父の遺産を受け取り、たちまち大金持ちになってヒーローと再会して愛人関係になる、という展開。ヒストリカルではよくある設定ではないかと思うのですが、歴史に疎い私は、いったいどの程度テキトーなのか、というのがよくわからなくて、ちょっとひっかかった。
 感想には直接関係ないとも言えるんだけどね。秘密を抱えたヒロインはヒーローのプロポーズにうなずけず、打ち明けようと思ったところで継父と元婚約者に見つかり──という王道な物語で、新鮮味はないけど面白く読めたので。
 ただ、自殺の偽装が命がけなわりに、そのあとの展開がすごくテキトーに見えて、ヒロインの評価が定まりにくかった。「祖父の遺産を未亡人になりすまして受け取った」という説明だけなら特に何とも思わなかったんだろうけど、弁護士と直接会話するシーンを読むと、何だか「ヒロイン詰めが甘い」とか「弁護士信じすぎ」とつい思ってしまってね。なんかこう……アホの子くさいというか(´ω`;)。
 そこで最初に出てきた「ヒストリカルのリアル」ですよ。「だいたいこの時代はこんなもん」みたいな常識がよくわからないんだよね。でも、私の勉強不足も否めないので、それで判断するのはダメだよなあ、と思ったり。そういう事務処理のいい加減さもちゃんと知りたい。「ヒストリカルだから」というテキトーさではなく。問題はいつ勉強するかよね(´∀`;)。
 今回はとりあえず、詰めの甘さ(に見える部分)は「ヒロインはドジっ子」という設定に置き換えて、楽しく読みましたですよ。これも軽めな作品です。
 ところで〈トラップ〉シリーズの3作目はいつ!?(←しつこい(^^;))
(★★★☆)

最終更新日 : -0001-11-30

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