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●『忘れられない面影』キャサリン・コールター

●『忘れられない面影』キャサリン・コールター(二見文庫)
 1853年アメリカ、サンディエゴ。ギャンブラーのブレントは道ですれ違った娘バイロニーの純真さに心奪われる。だが、次に再会したのはサンフランシスコへ戻る船の上で、彼女は金持ちの男の妻になっていた。彼女も他の女と同じ、金目当てだったのか。それ以来、ブレントはバイロニーと顔を合わせるたび、辛辣な言葉を浴びせるようになる。("Wild Star" by Catherine Coulter,1986)
・〈スター〉シリーズ第3作



 ツンデレでドSなヒーロー。ヒロインに会うたびに意地悪なことを言うので、彼女は「彼に嫌われている」と思いこんでしまう。しかし、もちろんそんなことはなく、超メロメロです。かわいさ余って憎さ百倍、いや千倍万倍状態なので、ちっとも甘くないけど!
 でも、ヒロインは人妻なのよね……。とはいえ、完全な偽装結婚。夫は、未婚の妹にできた子供のため、ヒロインと結婚して自分たち夫婦の子供として育てたいから、と申し出る。ろくでなしの父と兄に虐げられている母のため、その条件を飲まないわけにいかないヒロイン。しかも、夫と義妹の間にはもう一つ秘密がある。
 それを勝手に誤解し、何も知らないくせに罵倒や下卑た誘いの限りを尽くすヒーロー。ヒロインが自分のものでない腹いせと、自分で認めたくない、理解できない、恐怖すら感じる気持ちのモヤモヤを、全部ぶつける。つまり、八つ当たりです(´ω`;)。癇癪を起こした子供のように、ヒロインを攻撃し続ける。精神年齢は多分、小学生より低い。バカでっかい残酷なお子ちゃまです。
 ヒロインの境遇を知り、自分の思っていたことが全部間違いとわかっても、優しくできない。いや、努力しようとしても、うまくやれない。そのくせ、ヒロインに誘惑されると、あっけなく負けてしまう。それがまたくやしくてくやしくてくやしくて──という、もう超めんどくさい男ですよ(´Д`;)。プライドにこだわる男って、結局自分をヘタレと認められないヘタレですから。

「あなたに身を捧げたら、そのあとはもう、わたしのことは放っておいてくださる?」
 
 ひどいことを言われるのに疲れたヒロインの言葉に、

「地獄に堕ちろ、バイロニー」

 と言う。彼女のことが欲しくてたまらないくせに。自分に対して言ってほしいのはそういうことじゃない──というのを、激昂するあまり全然伝えられない。自分からも誘ってるくせに、いざ言われると逆ギレですよ。どんだけヘタレか子供か、ということだよね。
 彼は若い頃に義母に誘惑され、それが父に見つかり一文無しで勘当されて、それ以来の女性不信。ほんと、他にもけっこういるけど、別の女の不始末をヒロインに当たり散らさないで欲しいよ(`Д´)。彼女は、父親と兄から精神的肉体的(殴られたりベルトでぶたれたり)虐待を受け、結婚してからは不可解な結婚生活に疲弊し義妹にネチネチいびられ、ヒーローに「あばずれ」「尻軽女」とか言われ続け、離婚して彼と結婚してからもぎくしゃくして──と一瞬も休まらないんだから、事情がわかったら少しは大人になっていたわってやれ、ブレント。あんたはいったい何がしたいんだ!?(-"-;)
 もうこのバカというかアホというか頑固というか意固地というかガキんちょというか──こいつへのお仕置きならば、ヒロインが犠牲になってもいい! と思うくらい、腹が立ったなあ。
 まあ、それだけ面白かった、ということなんですけどね──orz リーダビリティ抜群。締めがちょっと付け足しというか、引き延ばしているような感じがあったので、そこは不満なのですが。それに、ヒロインがかなりいたぶられる(しかもヒーローが一番ひどい)ので、そういうのがダメな人にはおすすめできません。
(★★★★)
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theme : ブックレビュー
genre : 小説・文学

tag : ヒストリカル 二見文庫 ★★★★ シリーズ

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    三原 白

    Author:三原 白
    本(主に海外ロマンス小説)の感想と、たまに映画の感想も書きます。ネタバレもありますので、ご注意ください。
    萌え重視であるため、心の狭い感想ばかりです。やや上から目線でもあります。
    評価は★★★★★が満点、★★★が標準点クリア。
    ★★★★からがおすすめです。
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