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2011 · 01 · 14 (Fri) 21:40

●『夜に隠れて』メグ・アレクサンダー

●『夜に隠れて』メグ・アレクサンダー(ハーレクイン)
 1793年、フランス。革命後、難民と化した外国人たちが押し寄せる港で、母国イギリスの救助艇に乗り込もうとしていたエマは、混乱の中家族からはぐれ、岸に一人で残されてしまう。絶望した人々の様子に呆然となる彼女に、見知らぬ男性が声をかける。「行きましょう。ここにいては危ない」("Her Gentleman Protector" by Meg Alexander,2005)

 思想家でフランス革命を支持していたヒロイン父は、その後のあまりの無秩序に落胆し、イギリスへ帰ろうとしますが、ヒロインが取り残される。教養あふれるお嬢さんで、世間知らずのヒロイン。『紅はこべ』みたいにイギリス人たちを国へ逃がそうとしているヒーロー、サイモンを「横暴」「傲慢」「冷酷」と最初から決めつけ、噛みつきまくる。
 そういう反発の絶えない関係というのは決して嫌いではないのですが、ヒロインの視野が狭く見えてしまって、「お前こそ何様だよ(´ω`;)」という印象が──orz 悪い奴の本性は見抜けていないとか、意地悪なこと言われたからヒーローを信じないとか、子供っぽくて(ヒーローの気の引き方も結局同じなんだけどね)。もう一人、本当にまだ子供の十代の少女が出てくるんだけど、キャラがかぶってる(´д`;)。同じようなの出してどうするんだ、と思いましたよ。
 しかしその後、ヒロインが悪い奴につかまり、ようやく本性を悟ったあたりから、ちょっと面白くなってきました。頭を働かせて敵を出し抜き脱走。ヒーローに対しての愛を自覚しますが、「彼はきっと私を嫌っている」と思いこんでいる。お、これは好物の予感(´д`*)──と思ったら、唐突にヒーローから愛の告白! プロポーズまで!
 え、ここで? このタイミングで?(゚д゚)
 これで、ラスト近くにヒロインが絶対的にヒーローを信じなくてはならないシーンがあるとわかってしまった。死にそうなことが起こっても、死んでないのですよ。
 こういう冒険譚的なお話では、お約束な展開ではあるのですが、わざわざこんなわかりやすくしなくてもいいじゃん(´ω`;)。それに私としては、想いが通じ合っていなくても絶対的に信じることができる、という愛の方が好みなのですが。その方が、ヒロインの成長も見せられるでしょう?
 突然人が変わったように甘いセリフを言い始めるヒーロー、そして極限化で互いの愛にひたむきにすがるというより「こんな大変な時にいちゃつき始めたよ、おいおい(^^;)」としか思えない二人にいささか引いてしまったりしたお話でした。起伏というより、私のテンションの浮き沈みが激しかった……orz 読むのに時間もかかったしなあ。
(★★☆)

最終更新日 : -0001-11-30

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