2011 · 02 · 02 (Wed) 21:19 ✎
●『運命の逆転』ポーラ・マーシャル(ハーレクイン)
1815年英国。結婚式当日、花婿に捨てられたスザンナは、義父と母からも見捨てられ、付き添い役として自活せざるを得なくなる。数年後、雇い主の娘が貴族の息子と婚約し、スザンナは再び職探しをすることになる。だが紹介所へ行く途中、何者かに誘拐され、豪壮な屋敷へ連れて行かれる。現れたのは社交界で噂の大富豪、ベン・ウルフ。「ミス・ウェスタン。私はあなたと結婚したいんです」──私は、ミス・ウェスタンではないのよ!("The Wolfe's Mate" by Paula Marshall,1999)
1815年英国。結婚式当日、花婿に捨てられたスザンナは、義父と母からも見捨てられ、付き添い役として自活せざるを得なくなる。数年後、雇い主の娘が貴族の息子と婚約し、スザンナは再び職探しをすることになる。だが紹介所へ行く途中、何者かに誘拐され、豪壮な屋敷へ連れて行かれる。現れたのは社交界で噂の大富豪、ベン・ウルフ。「ミス・ウェスタン。私はあなたと結婚したいんです」──私は、ミス・ウェスタンではないのよ!("The Wolfe's Mate" by Paula Marshall,1999)
『大人の恋愛小説 DSハーレクインセレクション』の一編。
抜け目ないはずのヒーロー、なぜかヒロインと復讐の道具に使おうとしていた雇い主の娘を取り違える。それがつまり、「運命の逆転」。原題は違いますが。
ヒロインの母と義父はとにかくひどい。次第に義父の悪行がバレ、母は自己中な暴言を吐きまくる。ヒロイン……そんな母親、気遣わなくてもいいです!(-"-;) 死んだ父親は、よほどの人格者だったらしい。
母に似ずできた娘であるヒロインは、人から恐れられるヒーローへ誘拐についてしっかり抗議する。というより、もうヤケクソという感じ(^^;)。「これ以上悪くなるものか」と開き直って、ヒーローの家でお茶とお菓子をバクバク。物怖じしないヒロインに心惹かれた彼は、友人の伯爵夫人に頼んで、彼女の過去の汚名をすすごうとする。
それと同時に、ヒーローについてひどい噂を流しているらしい貴族への復讐も描かれます。なぜそんなに彼を目の敵にするのか。お金で追いつめたことへの恨みだけではなさそうな……。
ヒーローとヒロインは、少しじれじれしますが妙な意地の張り合いもなく、素直に気持ちを認め合います。ヒロインの昔の婚約者が、お金の心配がなくなったとたん掌を返したようにプロポーズしたもんだから、ヒーローが思わず、
「俺だって結婚したい! ていうか結婚して!(゚Д゚)」
と言ってしまうシーンが楽しかった。あとで「何を言ってるんだ、俺は……orz」と呆然とするのもまた(´д`*)。(ちなみに、二人とも断られる)
後半は、ヒーローの出自についての裁判と、母親の死の謎が明らかになっていく。なかなかサスペンスフルで、読み応えがありました。
DSハーレは、私の好みから少しはずれたものが多いかなあ、と思っていたんだけど、これはとても面白かったです。あと5冊。まだまだわからないな。
(★★★★)
抜け目ないはずのヒーロー、なぜかヒロインと復讐の道具に使おうとしていた雇い主の娘を取り違える。それがつまり、「運命の逆転」。原題は違いますが。
ヒロインの母と義父はとにかくひどい。次第に義父の悪行がバレ、母は自己中な暴言を吐きまくる。ヒロイン……そんな母親、気遣わなくてもいいです!(-"-;) 死んだ父親は、よほどの人格者だったらしい。
母に似ずできた娘であるヒロインは、人から恐れられるヒーローへ誘拐についてしっかり抗議する。というより、もうヤケクソという感じ(^^;)。「これ以上悪くなるものか」と開き直って、ヒーローの家でお茶とお菓子をバクバク。物怖じしないヒロインに心惹かれた彼は、友人の伯爵夫人に頼んで、彼女の過去の汚名をすすごうとする。
それと同時に、ヒーローについてひどい噂を流しているらしい貴族への復讐も描かれます。なぜそんなに彼を目の敵にするのか。お金で追いつめたことへの恨みだけではなさそうな……。
ヒーローとヒロインは、少しじれじれしますが妙な意地の張り合いもなく、素直に気持ちを認め合います。ヒロインの昔の婚約者が、お金の心配がなくなったとたん掌を返したようにプロポーズしたもんだから、ヒーローが思わず、
「俺だって結婚したい! ていうか結婚して!(゚Д゚)」
と言ってしまうシーンが楽しかった。あとで「何を言ってるんだ、俺は……orz」と呆然とするのもまた(´д`*)。(ちなみに、二人とも断られる)
後半は、ヒーローの出自についての裁判と、母親の死の謎が明らかになっていく。なかなかサスペンスフルで、読み応えがありました。
DSハーレは、私の好みから少しはずれたものが多いかなあ、と思っていたんだけど、これはとても面白かったです。あと5冊。まだまだわからないな。
(★★★★)
最終更新日 : -0001-11-30