Top Page › 読書の感想 › リンダ・ハワード › ▼『天使は涙を流さない』リンダ・ハワード

2011 · 04 · 04 (Mon) 21:42

▼『天使は涙を流さない』リンダ・ハワード

▼『天使は涙を流さない』リンダ・ハワード(二見文庫)
 マフィアのボスの愛人ドレアは、頭の弱い女のふりをして男たちを出し抜いていたが、ある暗殺者との出会いでその生活は一変する。彼に仕事の“報酬”として差し出されたドレアは、ボスの金を奪い、別人になるために逃げる。それを知られた時、暗殺者が雇われ、自分を追うことも覚悟して。("Death Angel" by Linda Howard,2008)

 一応サスペンスにしておきましたが、実は違う。そんなに明確ではないんだけどね。ほんのりパラノーマルっていうかファンタジーっていうか。
 でも、それが物語の要でもあり、面白さを左右するところ。私は何の予備知識もなかったので、途中でこれが出てきた時、「えっ、そういう話だったの!?(゚Д゚;)」と驚いた。
 つまり、ヒーロー(名前はサイモン)は殺し屋なわけですから、ヒロインを殺すようマフィアのボスに依頼されて追いつめる、というのが前半のクライマックスなのです。でも、いろいろあって彼女は命拾いする。
 この「命拾い」の方法を受け入れるか引いてしまうかで、だいぶ作品に対する評価が変わるんじゃないかなあ。私は実は一瞬引いてしまったんですが、次第に受け入れていきました。これのせいでなかなか展開が読めない物語になってるしね。
 おバカな女のふりができるくらいだから、ヒロインは本当は頭がいいしタフです。前半の愛人、そしてヒーローから逃げるところも読み応えあるけど、後半はまた雰囲気が変わる。起こっていることは地味なんだけど、ヒーローヒロインともに感情が変化していくので、目が離せません。強く、そして激しく変わっていくヒロインを描かせたら、リンダ・ハワードの右に出る者はいないよなあ(´д`*)。
 ただ、ラストのまとめ方にも異論が出るかも、と思ったりします。私は充分満足しましたが。ダークヒーロー──いえ、マジで犯罪者ヒーローですから(^^;)、気に入らないはずないよね。やっぱりこの手のヒーローの目線って、ストーカーというかほぼ快楽殺人者だ……。
 HOTシーンは少なめですが、物語重視のロマンスとして初心者の方にもおすすめ。登場人物紹介では、ヒーローの本名がネタバレになっていますので注意。物語には別に支障はないけど、せっかくラストまで隠してあるからね。
(★★★★)

最終更新日 : -0001-11-30

Comments







非公開コメント