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2011 · 04 · 06 (Wed) 16:26

●『冷たい花婿』リン・ストーン

●『冷たい花婿』リン・ストーン(ハーレクイン)
 ローラは弟とその友人の会話に耳を疑った。私の余命は、あと数ヶ月ですって? 治る見込みのない病にかかっている? ショックを受けたローラは、後悔しないためにも行動を起こす。義父の仕事を請け負ったロンドンの私立探偵ショーンを雇って、人生の喜びを教えてもらうのだ。そのためには、彼と結婚しなくては。("The Wilder Wedding" by Lyn Stone,1998)

 ロマンスなので、ヒロインはもちろん死にません。しかし、ヒーローはもうヒロインにどっぷり惚れ込み、死んでしまうところを想像しては泣きそうになったりしています。もうすっかり悲劇の主人公。
 ヒーローは脅迫されていて、その矛先がヒロインに向いたりもして、というサスペンス要素もあるんですが、やはり山場はヒロインの病気が勘違いだとわかり、彼が彼女の妊娠を「別の男との間にできた子供をごまかすために自分と結婚した」とものすごい誤解をするところ。
 何その曲解……。ひねくれすぎている。
 一応根拠というか、一気に飛躍する思考回路がヒーローに備わる素地はあるんですけどね。亡き前妻が結局すっかり同じことしてるんだよね。「またかよっ( ;Д;)!」と絶望したらしい。生い立ちが複雑で、いろいろトラウマもあるので、まあしょうがないかな、とは思えたかなあ。あくまでも「しょうがない」って程度ですけど(´д`;)。
 確かにヒロインも早とちりだったんですが、ちゃんとセカンドオピニオンを受けているんだよね。その医者が藪だったってことまで、わからないよなあ。だから、後半はヒーローが一方的にヒロインを責めまくるんだけど、責めつつも脅迫を心配し、具合が悪くなれば優しく介抱し、家出をすれば半狂乱になって連れ戻し、「離婚して」と言われても断固拒否。ヒロインの護衛のために仕事やめようかと思うほどの溺愛ぶりです。「俺ってバカみたい……orz」実は自覚しているところがなかなか憎めない。
 このヒーローの右往左往ぶりは、かなり読み応えありました(´∀`)。
 サスペンスの部分も、たくさん怪しい人を周囲に散りばめてありましたが、うるさくならず、ヒーローのドタバタぶりと相まってラブコメかと思うほどの彩りになっていました。動機ややり方に複雑さはないけど、犯人自体はうまく隠してあったしな。
 なんかこう……当たり散らしたかったんだよね、きっと>ヒーロー ある意味、責めまくっていたのは、たががはずれて甘えまくっていたとも──言えるか(´ω`;)?
(★★★★)

最終更新日 : -0001-11-30

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