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2011 · 04 · 16 (Sat) 13:31

◆『大人の領分』シャーロット・ラム

◆『大人の領分』シャーロット・ラム(ハーレクイン文庫)
 日曜の朝、突然やってきた男ニールは、驚くスザンナを尻目に家へずかずかと上がり込み、中を探し回る。「17歳の妹が、君の弟にそそのかされて駆け落ちしたんだ!」と一方的に怒り狂う彼は、弟が勤める会社のオーナーでもあった。心当たりのないスザンナではあったが、弟はそんな人間じゃない、と反論する。("For Adults Only" by Charlotte Lamb,1986)

“For Adults Only”を『大人の領分』と訳すところに時代を感じますが、なかなか奥ゆかしくて素敵。
 ヒロイン、何も知りませんが、弟がヒーロー妹を連れて田舎の家へ行ってしまったことは確かです。ただ駆け落ちとかそういう大げさなことではなく、妹の家出の手助けをしたという感じ。彼自身は憎からず想っているけど、いかんせん彼女は若くて気持ちの比重が微妙よね、というところ。
 つまり、ヒロインと弟は、ヒーローたち兄妹ゲンカに巻き込まれたわけです。複雑な家庭環境の二人で、両親は亡くなっているけど、後半にいい味を出す祖母が健在。
 ヒーローの横暴さが目立つ作品ですが、読み終わってみるとヒロインの普通さが印象に残る。「普通」って書いてしまうと、必ず何なんだって思いますけど──いわゆる、人生の負担になるほどのお金も美貌も過去もなく、かといって甘やかされたわけでもなく、怜悧な頭脳と清廉な精神と健康的な容姿を持ち、堅実な労働意欲と自立心の持ち主──という意味の「普通」
 どこが普通だよ(´д`;)、とも思いますが、人それぞれ長所や短所がいろいろあれど、「普通の人」ってやっぱり「ちゃんとしている人」ってことなんじゃないかと思うのよね。万国共通で。
 そういう自分に満足しているのもヒロインのいいところですが、彼女に惚れたヒーローがそこからもう一歩自分の方へ引き寄せようと地味に努力しているところがよかったです。後半、
「よし、自分の出番が来た(`・ω・´)シャキーン!」
 とばかりにがんばるところがわかりやすくて楽しかった。ほら、最初につまづいてるからね(´ω`;)。
(★★★☆)

最終更新日 : -0001-11-30

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