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2011 · 08 · 01 (Mon) 15:56

●『華麗なるデビュー』シルヴィア・アンドルー

●『華麗なるデビュー』シルヴィア・アンドルー(ハーレクイン)
 1815年英国。放蕩者のアイボは、叔母の館を訪ねる途中で、少年の格好をした15歳の少女ジョシーに出会う。偏屈な父親に息子として育てられた彼女は、レディらしい礼儀も知識も身につけていない。幼なじみのピーターとは結婚の約束をしていると言うが、未来は子供時代の空想のままとはいかなかった。("Lord Trenchard's Choice" by Sylvia Andrew, 2002)

 後半はとても面白かったのですが、前半は少し読むのに時間がかかりました。
 ヒロインがかわいそうだった……。父親は息子が欲しかったから、娘である彼女の自我を否定しちゃう。いくら息子として育てたからって、男になるはずもないのに。オスカルじゃあるまいし(^^;)。
 それでも彼女は父親の期待に応えようとする。さらに婚約者というか幼なじみはそれに輪をかけたボンクラで、何も考えずに流されるままの男。
 自分勝手な父親と頼りにならない幼なじみしかいないような世界で育ったヒロインに待ちうける悲劇──それはもう、決まっていることでもあった。行く末がわかるから、かわいそうでページをめくる手もためらいがちになる。だって、ほんとにまだ子供でさ(TωT)……子供が傷つく話はつらい。ヒーローが見守ってはいるんだけど、これは彼にもどうにもできないことで──彼女自身が現実に目を向けるためには必要な試練なんだよね。
 しかも、想像よりもみじめな結果に……orz
 でも、あとでしっぺ返しはするんですけどね。
 これ以降、ヒロインが「社交界の華になってやんぞ(゚Д゚)ゴルァ!!」と闘志を燃やすようになると、影の薄かったヒーローも生き生きしてきて、お話も楽しくなってきます。
 ここまで半分かかりますけど……orz
 ロマンスというより、ヒロインの成長物語だった。ヒロインの視点に徹した少女小説のプロットだったら、完璧。もちろん、ヒーローは添え物で(´∀`;)。
(★★★☆)

最終更新日 : -0001-11-30

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