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2011 · 09 · 29 (Thu) 14:31

●『奪われたキス』スーザン・イーノック

●『奪われたキス』スーザン・イーノック(二見文庫)
 社交界デビューした子爵令嬢リリスは、母親のスキャンダルのせいで落ちた家名を立て直すため、ふさわしい結婚相手を探していた。だから、ある舞踏会で悪名高きダンズバリー侯爵からダンスを申し込まれた時、断ったのだ。それが気に食わなかったのか、以来彼はリリスの行くところに現れる。("Stolen Kisses" by Suzanne Enoch, 1997)

 再読です。あんまり憶えていなかったので、初見の気分で楽しく読めました。
 なぜだろう、面白いのに、と昔の読書メモを読み直したら、
「読む順番によっては評価が上がったかもしれない。ヒーロー、いいんだけどねえ」
 と書いてあった。前に読んだのは──『パッション』だったよ(´∀`;)。確かにこれのあとに読んだら、印象や記憶がおぼろになっても仕方ないか。
 また、最近この作品と似たような話(ヒーローの過去の職業)を読んだな、と思ったら、何とスーザン・イーノックの別作品でした……orz
 それはさておき。
 ヒーロー、“氷の女王”と呼ばれるヒロインに拒絶され、彼女を追いかけるゲームを始める。ヒロインは父親が望む縁談に応えようとしますが、どうにも彼が気になる。おまけに、すごく気持ち悪いジジイ公爵がプロポーズ&手篭めにしようとして突然死、という状況でヒーローに助けられてしまう。
 弱みを握られたヒロインは、死体の“始末”をした彼のいたずらのせいで、ますます窮地に陥って──というお話。
 あまのじゃくというか、素直じゃない男です。かなりひねくれたヒーローですが、「ヒロインに結婚を申し込めない」という事態に自分の悪行三昧の過去を後悔するところがかわいらしい。彼女のために、少しでもまともになろう、ひねくれる前の自分に戻ろうとするところがいいです。
 ヒロインも彼と触れ合うことで、身勝手な家族の言い分と名誉に縛られ、気持ちを隠していた自分から解き放たれていく。我慢強すぎだよ、この子は……(´・ω・`)。ひどい家族なのに。
 死体の行き先から真犯人の都合のいいことがでっちあげられて、二人はさらに追い詰められていくのですが、サスペンスとしてもかなり盛り上がります。プロットはなかなか秀逸。
 イーノックって、けっこうラブコメなんだよね。ラストを読んで思い出しました(´∀`)。
(★★★★)

最終更新日 : -0001-11-30

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