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●『虹のかけらを抱きしめて』メアリー・ジョー・パトニー

●『虹のかけらを抱きしめて』メアリー・ジョー・パトニー(ラベンダーブックス)
 1815年、ブリュッセル。ワーテルローの戦いで瀕死の重傷を負ったマイケル・ケニヨン大佐は、将校の妻キャサリンの献身的な看護で一命をとりとめる。惹かれ合いながらも、二人はそれぞれの苦い過去を思い、礼節を守って別れる。だがその一年後、ロンドンでキャサリンはマイケルを訪ね、こう告げる。「わたしには夫が必要ですの。一時的な夫が」("Shattered Rainbows" by Mary Jo Putney, 1996)
・〈堕天使たち〉シリーズ



 読み応えがありました。物理的な長さも内容も。
 この〈堕天使たち〉というシリーズの順番はよくわからないんだけれども、一作目の『楽園は嵐の果てに』で重要な役割を果たした今作のヒーロー、マイケルのその後が気になっていたので、読んでみました。
 友人の妻を愛し、だまされ、後悔からやっと立ち直ったヒーローは、再び強く惹かれる女性に出会いますが、そのヒロインもまた人妻。彼女は彼女で、不誠実な夫との不幸な結婚生活を(バレバレだけど)周囲に隠し続けている。それもまた、優しさと強さを併せ持つ優秀な看護師──“聖カタリナ”と呼ばれる由縁でもある。
 あとがきにも書いてあったけど、前後編に分かれていて、それらの雰囲気が全然違う。前編「地獄への道」はまるで戦争文学を読んでいるかのよう。ワーテルローで戦うヒーローが圧巻。友人以上にならない二人の情感の描き方も渋いです。これだけでも一つの物語が完結していると言ってもいいほど。
 後編「天国への道 1816年春」では一転、今まで知らなかった祖父からの招きにより、両親の生まれ故郷であるスコール島へ赴くヒロインと、夫の身代わりになるヒーローの物語になる。前編がとてもよかった反面、最初の方で話のプロットが見えてしまったので「え、ちょっと大丈夫かなあ(´д`;)」と思ったのですが、横溝正史の小説みたいな美しくも不気味な島の雰囲気や、ミステリー風と思いきやアクション映画のような構成に、いい意味で裏切られました。
 ヒーローがヒロインにベタ惚れなところがまたいいです。ヒロインの方が気持ちを隠すのが上手みたいだけど、基本的にはラブラブで、お互いがお互いに「何とも思われていない」と誤解しているすれ違いツボだった。
 少し疲れていた時期だったので時間かかりましたが、元気だったらきっと一気読みしたであろう。「骨のある物語が読みたい!」という気力があふれた時に、ぜひおすすめしたい作品です。
(★★★★)
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theme : ブックレビュー
genre : 小説・文学

tag : ヒストリカル ラベンダーブックス(幻冬舎) ★★★★ シリーズ

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    三原 白

    Author:三原 白
    本(主に海外ロマンス小説)の感想と、たまに映画の感想も書きます。ネタバレもありますので、ご注意ください。
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