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2012 · 01 · 18 (Wed) 15:29

◆『週末は夢のように』エマ・ダーシー

◆『週末は夢のように』エマ・ダーシー(ハーレクイン)
 仕事の打ち合わせのため、車を運転していたアンジーは、目の前に迫ってきた恋人募集の大型看板を見て仰天した。何で私の顔が!? あの看板には、親友の顔が載るはずなのに! 打ち合わせ場所にあわてて駆けつけた彼女を見て、仕事相手の不動産王ヒューゴは、あの看板の女性だとすぐに気づいた。アンジーが言い訳をしても信じてくれない。あろうことか、「この週末、僕と東京に行かないか?」と誘ってきた。("His Bought Mistress" by Emma Darcy, 2004)

 東京が出てくる! というので読みました(身も蓋もない言い方ですが(^^;))。
 割と普通でした(だから、何を望んでいるの?)。帝国ホテルに泊まり、銀座でお買い物して、浅草や東京タワーや皇居で観光、ヒロインはもずくがお気に召さないようです(いや、わかりませんけど)。
 ヒロインがヒーローへ模造刀をプレゼントして、それを彼が喜んで寝室に飾るというくだり以外は本当に普通だったのですが(日本人同士で送ったら、完全にいやげ物だもんね)、実はお話はとてもよくできていました。
 ありがちな手違い(とはいえ、ひどい)で看板広告に出てしまい、奔放な女性だとヒーローに誤解されて誘われてしまうヒロイン。さらに、三年つきあっていたけど最近疑問を感じていたボーイフレンドから「ああいうことするような女とはつきあえない」とふられてしまう。半分ヤケでヒーローと一緒に東京へ行ってしまいます。
 こりゃ「僕をだましていたな!」コースに一直線だな(´・ω・`)ゲンナリ と思ったんですが、いざという時にヒロイン、正直にうちあけます。
 そのあと、ヒーローとBFが学生時代のライバルとわかる。ヒロインには黙っているので、こりゃ優位に立つ道具のように扱われたことをのちのち責められるパターンだな、とニヤニヤ(・∀・)。
 そのとおりに話は進み、ラストも期待どおり。テンプレといえばそうなのですが、ハーレクインをよく知らない人がぼんやり描くイメージにピッタリ一致するような「ザッツ・ロマンス!」という感じなのです。ラストも、日本人には真似できない華やかさ。ヒーローは強引だけど傲慢ではなく、しかもモテ男にありがちなおバカ(´∀`)。ヒロインは結婚を夢見ているけど、仕事ができて自立している人だし、精神的にも肉体的にも大人で美人。でも、ちょっぴり控えめ。
 そして、ストーリーはあくまでも甘くHOTなのです(´д`*)。あまり得意ではないエマ・ダーシーだけど、このベテランの技は「さすが」と言うしかない。
 端々でツッコミを入れる運転手兼執事までいるんだよ! 昨日『ナイトライダーNEXT』見たばかりだったし、口調からして声が完全にKITTになってしまったよ(ジェームズって名前の若いゲイの男性だけど(´∀`;))。
(★★★★)

最終更新日 : 2018-10-06

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