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2012 · 05 · 16 (Wed) 15:45

●『悪魔の花嫁』デボラ・シモンズ

●『悪魔の花嫁』デボラ・シモンズ(ハーレクイン文庫)
 父と兄を亡くしたエイズリーは、女手一つで領地を切り盛りしてきたが、国王からの命令で結婚しなくてならなくなった。彼女は国王の騎士の中から“赤い騎士”として恐れられているピアズ・モンモランシー男爵を選び出す。陰鬱な城に嫁いだエイズリーは、常に暗闇の中に身を置く夫の姿を、いつしかこの目で見たいと思うようになっていく。("The Devil's Lady" by Deborah Simmons, 1994)

「悪魔の花嫁」という文字列を見れば、自動的に「でいもすのはなよめ」と読んでしまう世代です。再読です。
 もちろんデイモスは出てこず、「あくまのはなよめ」となったヒロイン。「魔法を操る悪魔」と恐れられる夫と会えるのは、顔もわからぬほどの闇の中。でも話したり触れ合ったりするうちに、惹かれていく。
 これもロマンスにはまってまもなく読んだものだったんですが、「まさにヒストリカルロマンス!」だと思ったし、読みなおしてもそう思う。

 美しい金髪のヒロイン、戦の英雄でありながら、闇の中に身を潜める「悪魔」と呼ばれるヒーロー、暗く沈鬱な城、主人に付き従う謎の召使い、ヒロインの領地を狙う卑怯な隣人、そして幸せを呼ぶ白い鹿──。

 ゴシックロマンの雰囲気もあり、お約束から決して逸脱しない潔さ。「ロマンスというファンタジー」のお手本みたいな作品です。
 だから、「実は盲目のヒーロー」も都合のいい展開になってしまうのですが、二人のバカップルぶりが微笑ましく、つい許してしまう。ヒロインが、目の見えるようになったヒーローを大広間に連れだし、使用人に、

「見て見て、あたしの旦那さま! 世界一のイケメンでしょ!ヽ(゚∀゚*)ノ」

 と自慢するんだけど、反応は微妙(´ω`;)。そう思ってるのはヒロインだけなんだけど、本人は全然(゚ε゚)キニシナイ!!
 こういう笑えるシーンが、スピンオフの『尼僧院から来た花嫁』でさらに多くなり、完全にラブコメになっています。
 こういうところは現代風だよね。作者も乗って書いているのがわかるー。
(★★★★)

最終更新日 : -0001-11-30

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