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△『死者の短剣 旅路』ロイス・マクマスター・ビジョルド

△『死者の短剣 旅路』ロイス・マクマスター・ビジョルド(創元推理文庫)
 湖の民ダグは、妻である地の民フォーンの故郷の農場で戦いの傷を癒してから、海を見たことのない妻を連れて旅へ出る。新婚旅行のはずなのに、なぜかフォーンのすぐ上の兄がついてきたり、川を下る平底船が思いの外大所帯になったり──。そしてダグは、医術の匠を目指す気持ちを漠然と持ちながら、地の民たちに治療を施す。("The Sharing Knife:Passage" by Lois McMaster Bujold, 2008)
・〈死者の短剣〉シリーズ第3作



 ロイス・マクマスター・ビジョルドの異世界ファンタジーシリーズ3作目は、生まれの違いを乗り越えて夫婦になった二人のハネムーンの巻。上下巻で長かったけど、面白かったです。ロマンスのように早くは読めないんだけどね。
 ハネムーンと言ってもおじゃま虫がいっぱい。でもこの夫婦、二人でいる時はけっこうイチャイチャしています(´ω`*)。甘々です。いろいろ差がありすぎるので、周囲にいろいろ言われるけど、あんまり(゚ε゚)キニシナイ!!
 大きな事件は後半に出てきて、けっこうショッキングな展開になるんだけど、それまではゆったり。乗せてもらった船での生活や川辺の風景、人間模様などがじっくりと描かれていて、とても生活感がある。こういう地味なところを読むのが楽しいって、読書の醍醐味だな、と思います。
 ダグはのんびりしているうちに自分がなぜこうして旅をしているのかとか、自分が漠然と向かっているものやこれからの不安などを思い悩む。歳を取ってから新しい道を模索することへの恐れやためらいなどが丁寧に描かれます。ていうか、よくわかるよ(´Д`;)。彼の方に歳が近いからさあ。
 一方、奥さんのフォーンは18歳の女の子ですから、元気ハツラツ。チャキチャキした性格と生活力の高さと、何より旦那に様々なことを気づかせる鋭い観点と知性の持ち主。いろいろ疲れると、旦那は奥さんを抱きしめて眠る。まさに「充電」する感じです。
 今回は“死者の短剣”に関することがよりよくわかります。それから湖の民と悪鬼が使う“基礎”というものも。
 ダグが施す医術は、器具を使わない内視鏡手術みたいなもの。でも、その術を悪意ある形で使うのが悪鬼。“惑わし”という地の民が「魔法」という作用(人をあざむいたり魅了したり)も、正しく理解すれば解くことができる。
 という、誰も知らないことを手探りしていくダグ。
 知識が増えれば実験したりもする。知らないことを知ると、人は興奮するものです。「知識欲」という言葉もあるように、立派な欲望なのよね。
 そういうものに頭がいっちゃってる時の旦那に対して奥さんが多少引きながらも、愛しているから力も貸すし、心を開いて「充電」さしたげるのです。旦那は奥さんにメロメロなのがよくわかるし、夫婦の釣り合いというのがリアルながらも微笑ましい。
 脇の登場人物も生き生きと描かれ、特にフォーン兄の成長が著しい。
 後半の事件はなんかもう、ほんとひどいけど(´・ω・`)、次巻への期待も高まります(続きがあるので、いい人は死なないです)。
(★★★★)
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genre : 小説・文学

tag : ロマンス以外 創元推理文庫 ★★★★ シリーズ

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    三原 白

    Author:三原 白
    本(主に海外ロマンス小説)の感想と、たまに映画の感想も書きます。ネタバレもありますので、ご注意ください。
    萌え重視であるため、心の狭い感想ばかりです。やや上から目線でもあります。
    評価は★★★★★が満点、★★★が標準点クリア。
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