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2012 · 08 · 30 (Thu) 21:58

▼『カリブより愛をこめて』キャサリン・コールター

▼『カリブより愛をこめて』キャサリン・コールター(二見文庫)
 ボストンの新聞記者ラファエラは、母の日記を手に、カリブ海に浮かぶ超高級リゾート“ポルト・ビアンコ”へやってきた。この島の持ち主は武器商人のドミニク・ジョバンニ。彼は知らないが、ラファエラはドミニクの娘だった。ある復讐のためにやってきた彼女の前に、ポルト・ビアンコの支配人マーカスが現れる。彼もまた、ある目的があった。("Impulse" by Catherine Coulter, 1990, 2001)

 ずいぶん前に買って、ほったらかしにしていたキャサリン・コールターのロマサスです。
 長いし、どうもコールターの作品といえばヒストリカル、みたいな印象がついてしまい、手をつけづらかったのですが、突然「読もうかな」と思い立ち、
「今を逃すといつ読めるかわからない!」
 ということで、この暑さと忙しさで集中力が削られる中、読みました。
 時間かかったけど、面白かったです。あらすじや冒頭からは重い内容に見えるのですが、キャラのせいか割と明るい。
 ヒストリカルだとSなヒーローが多いコールターですが、この作品のヒーローはけっこう優しい。武器商人の右腕として重宝されているけど、実は潜入捜査をしているという男(つらい過去もあり)。猪突猛進で頑固なヒロインが心配でたまらず、気をそらそうと軽口を叩きまくったり、だまして拉致ったり。迫り方も直球です。
 でも、ヒロインも負けていない。ものすごく賢いし、心も腕っぷしも気も強い。
 二人の関係を象徴しているシーンは、二人が別々の場所で襲われたのちに再会するところ。ヒロイン、

「心配させんな(゚Д゚)ゴルァ!!」

 とばかりにヒーローを投げ飛ばす。
 なぜ? 抱きついてチューとかでなく、なぜ投げる?(´Д`;)
 ラノベみたいだ(偏見入ってます)。
 コールターの作品の中では甘い方なのですが、それでもこういうところは彼女らしい。
[8/31追記]
 ちなみに、ヒロインが遭遇した危機は、

「大蛇に巻きつかれて死にそうになる」

 というものでした。今日友だちにこのことを話したら、めちゃめちゃ笑われたんだけど……え、コメディだったのかしら?(^^;)

 お話は、前半はすごくよかった。時々はさまれる母親の日記が期待感をあおります。ヒーローヒロインの関係だけでなく、「どうなるんだろう?」という物語への関心も高まる。
 後半になるにしたがって、少しゴチャゴチャしてしまったのが惜しい。わかりにくいわけじゃなくて、お話の畳み方にスマートさが欠けるというか……。その分、二人の会話が夫婦漫才のようになってきて面白かったけど。
 でも、母親はいいとして、あの父親の娘と一緒になるヒーローはなかなか剛気だ……。彼くらいしか対等につきあえそうにない、という点ではうなずけるけど、まあ尻に敷かれるよね(^^;)。
(★★★☆)

最終更新日 : -0001-11-30

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